目黒にて、味覚のフュージョンを楽しむちょっぴり大人なキャロットケーキ
今日の記録は目黒駅から10分ほど歩いたところにある、wellkさん。
伺ったのは陽も落ち切った18時頃。
1階にはテイクアウト専門のtaikさん。
今回訪れたwellkさんが始められた、焼き菓子とコーヒースタンドのお店です。
営業時間が異なるため、私が到着した18時にはすでに閉店しておりました。wellkさんはその建物の2階。
お昼頃にケーキの取り置きが可能か電話で問い合わせると、席の予約の場合のみ取り置きを受けているとのこと。
20時まで営業されていたので、夜に差し掛かる時間帯で予約させていただきました。
お店に足を踏み入れると、ショーケースの中身はほとんど空っぽ。
「お待ちしておりました!ご予約とお取り置きのお電話をいただけてよかったです。」
お姉さんがにこやかに迎えてくださいました。
日が落ちて暗くなった夜気のなか、静かな店内を暖かな照明が包み込む心地よい空気感。
登場したのがこちらのキャロットケーキ。
四角く立体的なケーキのそばには、アイスクリームと生クリームが寄り添っています。
まず、そもそもキャロットケーキにアイスクリームがトッピングされてくるなんて滅多にないケース。
そして、こういうときって大抵、アイスクリームか生クリームか、どちらかを選ぶものではないですか?
どちらもだなんて、そんな贅沢をさせていただいても、良いのですか‥?
さらにお皿の端にはブラックペッパーと、ゲランドの塩。
「お好みでつけながらお召し上がりくださいね。」と、お姉さんが解説してくださる。
これは‥大人なケーキの予感です。
さてさて、既に心躍りながらも、最初の一口。
ぎゅぎゅっ。
くるみに引っ掛かるのか、最初のひと刺しはしっかりと手に力が入ります。
口に含んでみると、生地はふかっ、もふっとしています。
水分少なめかな?という印象を抱きますが、しっかりまとまっていて、次第にしっとりとした瑞々しさを感じるようになります。
スパイスはとっても優しくてシンプルな味わい。
優しさの中でもシナモンを強めに、他にもスパイスの存在を感じますが、とても遠くに、そっと見守られている感じ。
ゴロゴロとした胡桃もこの優しい生地にはぴったり。
少し固めのフロスティングは酸味がありつつ、塩味をほのかーに感じます。
この塩味タイプはとってもレアですが、個人的には大好物です。
塩の存在により一気にお食事らしくなり、食欲も刺激されます。
ここまで、トッピングたちには手を付けず、まずはキャロットケーキ本体を楽しませていただきましたが、この時点でとっても満足。
この豊富なトッピングたちとの融合でどんな変化を見せてくれるのでしょうか‥。
まず、アイスクリームを単体でパクリ。
な、なにこれ‥鼻に抜けるバニラビーンズ‥濃ゆい・・!
私がこれまでに食したバニラアイスの中でも最も濃いと言っても過言ではないかもしれません。
濃さゆえなのか、少しキャラメルっぽさも感じる気がします。
上に載っている生クリームはとろっと軽くて上品な口当たり。
実は私は生クリームはあまり得意ではないのですが、そんなことを忘れさせてくれる美味しさ‥!
ケーキとこのトッピングたち一緒に食べると、
即ち「美味しさ」×「美味しさ」。相性が悪いわけがないのです。
アイスクリームのひんやりさがまたアクセントにもなってくれて、
生地にしみ込んだ甘さが先ほどまでとはまた違ったコクのある美味しさをもたらしてくれる。
ここに、さらに贅沢にゲランドのお塩をちょっとだけつけてみます。
フロスティングにも塩味があるのですが、さらに塩が引き立ちます。
濃いバニラアイスとも、これまた絶妙なハーモニー。
こうなったら、一番気になっていたブラックペッパーにも手を出してみよう‥!
ピリリ‥!っとほのかなスパイシーさが鼻を駆け抜ける。
完成されたケーキに、さらに深みと奥行きがプラスされる、驚くべきフュージョン。
驚きのあまり語彙力を失っていますが、この組み合わせを考えた方は天才ですか?
お塩とブラックペッパーを加えることで、よりお食事感が増していきますが、少し塩辛いなと感じたらバニラアイスで中和、と自分好みに味を変化させられるのも楽しいです。
完食したくない‥!と、色々な組み合わせでちょっとずつ惜しみながらいただきました。
ブラックペッパーもお塩も、全て綺麗に使いきりましたよ。
なんとも感動体験を味わわせていただきました。
wellkさんは日曜は朝8時半のモーニングから営業されており、モーニング以外の時間は予約可能とのことでした。
ぜひとも予約して伺われることをお勧めしますが、モーニングのスープもとっても美味しそうなので、個人的には体験してみたいと思っています。
なお、1階taikさんでもキャロットケーキを提供されていますが、wellkさんの方が少し大人向きに作られているということでした。こちらも気になる存在です。
お姉さんもとても気持ちよく会話をしてくださる方で、提供されるものや空間はもちろんですが、そこで働く人へのリスペクトもひしひしと感じたのでした。
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