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課題の分離〜気持ちが楽になる言葉(その2)

「気持ちが楽になる言葉」の2回目は「課題の分離」です。
アドラー心理学の考え方ですが、10年ほど前に読んだ「嫌われる勇気」という本の中で一番印象に残った言葉です。

私なりに要約すると
・人間の悩みはすべて対人関係の悩みである。
・その悩み(ことがら)について「自分の課題」「他者の課題」を分けて考える。
・誰の課題かの見分け方は、その選択による結果をだれが引き受けるかである。
・「他者の課題」には介入せず、「自分の課題」には他者を介入させないことによって、対人関係の悩みは軽減される。
という感じかと思います。

ちょっとわかりにくいと思いますが、この本の中では「課題の分離」について、勉強をしないこどもを持つ親を例にして語られています。
勉強する、しないは「他者(こども)の課題」である。
たとえ親でも「勉強させる」という行動は他者の課題に土足で踏みこむような行為であると。

実は「嫌われる勇気」というタイトルを見て、おおよその内容は予想していました。
「人に好かれようとして無理をするとストレスが溜まるので、多少嫌われても自分の言いたいここを言い、やりたいことをやればいいよ」という感じではなかろうかと。
そういうことであれば、今までもどこかで聞いて、頭では理解しながらもなかなか実践できないことだと思っていたのです。

実際、「課題の分離」もそんな予想と大きく違わないとは思うのですが、
自者と他者の課題の考え方、見分け方そして介入についての説明が具体的なので、私にもわかりやすく、腹落ちする感じがありました。
また親子でも「他者」には介入しない。させないという考え方はちょっとショックではありましたが、その分説得力がありました。

この本を読んで以来、
冷たい上司、うるさい顧客に対しても
「自分のできることをしよう。他者の課題に関して私は責任を負うことはない。」
と考えるようにしており、対人ストレスは軽減できていると思います。

また、妻が息子の勉強を一緒にしながら難しい問題にイライラしている様子を見て、「課題の分離ができていないな」と思ったりしてます。
(でも、やはりこどもに関しては「他者の課題」とわりきるのは難しいですよね)

この本には、他にも
・ひきこもりは過去のトラウマに原因があるのではなく、その人が「外に出たくない」という目的があるからである。(目的論)
・親の子に対しての「あなたのため」という言葉は欺瞞であり、実は「わたしのため」である。
等々、かなり厳しく、だからこそ心に響く表現が多々あります。

まだ読んでいなくて、興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え | 岸見 一郎, 古賀 史健 |本 | 通販 | Amazon


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

またよろしくお願いいたします。


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