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大学生になったムスメ。友達の Michaela と髭の Rece。

例の Rece と順調らしきムスメ。

宿題が多くて、お腹もそんなに空いてなかったから、夕食をすっとばすことにしたムスメ。すると、なんと彼がカフェテリアから夕食を用意して、彼女の寮まで持ってきてくれたのだとか。寮の外からドアベルが鳴り、入れてあげたら、彼女の部屋の外に置いて、彼女に会わずに帰ったのだとか。

先日 FaceTime をしてそんな Rece の話を延々と聞いていたら、彼からテキストが入った。

"Mom, he goes 'Are you against hanging out this afternoon? Not 'Do you want to hang out this afternoon?'…" 
とため息をついている。

確かに、それにはクラっととくるかもしれない。
解説しよう。

Would you like to hang out this afternoon?
(今日の午後、会える/遊べる?)
Are you against hanging out this afternoon?
(今日の午後、会う/遊ぶのってダメ?)

このニュアンスの違い、わかってもらえるだろうか。下の方は、ダメだって言われる可能性を想定しながら、ダメだと言われてもそういう相手の意思を尊重する感じ、が強い。

そして。その午後また FaceTime をしていたら「ちょっとうちのママと話してて」とMichaelaに代わった。

ムスメの友人たちは、やっぱり普通に育てられているから、私を友人の母親ということで、もちろん控えめだけれど、ムスメの友達だから礼儀正しすぎて不必要な距離感を感じるほどではない。ボストン出身のMichaelaと、ボストンの話をしたり、早速同じ看護科の友達ができてよかったわーと言うと、
"We both don't like our roommates." と言う。あら、アナタもなの?と聞くと、なんと彼女のルームメートは Asperger だというではないか。

えー、それ事前に言われなかったの?と聞くと、そうなんですーと情けなさそうな顔をする。頼まれて、先方の家に一泊までして、どうも彼女だけ他の家族と雰囲気が違うとは気づいたのものの、Asperger だとは思わなかったらしい。

ムスメは一度会っただけで、すぐに"Spectrum"だと気づいたらしいけど。笑。

さて。Anatomy & Physiologyの教授が、全然「教えず」にスライドに書いてあることをただ読み上げるだけだと、ムスメはカンカンで "that fucking cunt!" と罵っていたので、つい「なんか cunt な教授がいるんだって?」とうっかり言ってしまったら、彼女は一瞬うっと詰まって "No….she is not that bad…"とお決まりな返事をしたのだが、教える授業じゃないらしいじゃないと誘ったら、どんどん本音が出てきた。でも二人で一緒に勉強できるからよかったね、というと、そうなんです〜。

ちなみに。翌日、私はさすがにまだ知り合って1週間足らずの友達相手に、あんたが教授のことを "cunt" って呼んだなんて言うべきじゃなかった、ごめん、って言ったら、ムスメは笑い出し、そうなの、母親がまさか cunt なんて単語を口にするとは思ってもいなかったから、不意をつかれた感じだったみたい、と机に突っ伏して笑い続けた。あのさー、ママと話す時は普通のよそのお母さんと話す時みたいな気を遣わなくていいって言っておいてねと言ったものの、考えてみれば、私の方がもっと気を遣わなきゃいけないのかもしれない。反省。

"cunt” は女性に対する蔑視用語としてはトップ中のトップに位置する単語。

それで。その時に、背後にチラッと見えた男子姿。誰?と聞いたら、案の定 Receだったので(ムスメは NOT against hanging out と答えたわけだ)挨拶をする。聞いていた通りのginger(赤毛)で、口髭。顎髭じゃなくて口髭。顎にはちょっと無精髭。

へぇ。その年で、口髭はやしてる男子ってあまり見たことないような。ちなみに、ムスコは口周りぐるっと髭を生やしていて、彼によく似合っている。

Rece はその髭のせいだけじゃなくて、ErikやMike、タマなしと比べると、ずっと大人っぽい。小さい頃に母親が家出して、離婚というコンセプトを認めないというか信じていない(つまりクリスチャンとして、結婚維持の努力をせずにあっさり離婚すべきではない、というところからくるらしいのだが)から戻ってきたものの、でも実質的に母親不在の家庭で、父親とその妹が彼と姉と妹三人を育てた、という事情らしい。高校2年くらいまでは悪さという悪さをやり尽くしたらしいが、キリスト教に「出会って」身を清めてほぼ2年近くという話。

なんとかっていうテストがあるという。それはキスやセックス、オーラルセックス、ドラッグをはじめ、警察に追いかけられたことがあるか、というような質問に答えて、「ワル」ければワルいほど、そのスコアは低くなる。

目安で言うと、キスはしたけどセックスはしてないと80くらい。セックスとドラッグ経験ありだと40くらい、警察に追いかけられると30くらい。動物とセックスとか乱交経験ありだと一桁。

夜暗くなると、ムスメの手を掴み、彼女に寮までおくってもらうという黒人の Eddy (笑。彼のことはまた別の機会に)は90台。ムスメは80台。3年越しの恋人がいる Machaela は40台。そして Rece は30台。

ふーん。kinky なことまではしてないってことね。
Erik だって30台だよ。パーティで警察に追いかけられたことあるしさ。
へぇ、そうなんだ。

でも、Rece は宗教に出会って改心してからは、"celibacy" だって。
ふーん。もうなんでもやり尽くしたから、ガツガツしてないだろうね。それに、もうつまらない間違いは犯したくないだろうし。
そう!そうなのよ!

私は、理解ありすぎな母、である。笑。

マリワナは吸うことあるけれど、ムスメが喘息持ちだと言ったら、やめるよ、って言ったとか。いや、別に私のためにやめなくていいよ、と言ったら、でも体にいいことじゃないからやめる、って。

ところが。
翌朝のテキスト。

I broke things off with Rece. I just can’t get over some stuff and I have an icky feeling in my stomach. Just makes me more nervous/uncomfortable than happy and giddy.

急展開。何かが噛み合わなかったらしい。

"Trust and follow your heart. You know what is right for you. You will find one." と返事した。

 学校が始まって、1週間しかたってない。
まだまだ、これから。

一応ここで、完。

ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。