見出し画像

Who is your best friend?

"My mom is my best friend." と娘が言い、
"We are best friends."と母親が言う。

そんなものかねぇと思っていたのだが、最近うちのムスメが同じことを言いだした。

"Mom, you are my best friend!"

ちょっと考えてみてほしい。

私が彼女の年齢の頃、母にかなりなんでも話していたけれど、母を「親友」とは呼ばなかった。だから嬉しいけれど、ちょっと違うんじゃない?って思う。

すごく嬉しいけど、冷静に考えるとそれってちょっと問題じゃない?

ムスメは一瞬考えて、ちょっと情けなさそうな顔をしながら、そうかも、とうなずいている。

この辺りの女子高校生。親友とはいっても、なんかどこかで張り合っていたり、陰で同じグループ内の仲間と相手の悪口を言ったり、もう信じられないようなback stabbingが日常茶飯事。

noun: back-stabbing
the action or practice of criticizing someone in a treacherous manner while feigning friendship.
友達のフリをして、陰で裏切り行為をするって感じ。

同じ友達グループの仲間相手にコレをやる。
それがわかってもそのグループに居続けることを選択する子が多いらしい。
世も末とはこのこと。

ムスメは先輩後輩なら男女関係なく可愛がられ慕われる。同年の男子とも絶妙の関係だが、とにかく同年の女子と揉めまくる。嫉妬されていると思う。

だから。彼女のことをありのまま受け入れ、喧嘩してもそれで関係が終わることのない私を「親友」と呼ぶのだろう。同性の。

確かに、母親といい関係ではない子も多い。

子供の頃若い頃を振り返ってみる。当時の私に「親友」はもちろんいた。でもそれは友達の中で一番親しい友達だったけど、自分の何もかもを話して相手の全てを許すような関係ではなかった。お互いの間に一定の距離はあって、それはそれで当然だと思っていた。そういう意味では、母に話していることのほうが多かったような気がする。でも、母に話せないことを友達には話してたのだから、相手によって話す内容が違っていたわけだ。そりゃそうだろう。

ムスメは「親友」という存在をあまりにも絶対視化している。日本とアメリカの、親友とBest friendの定義、ニュアンスの違いだろうか。

ただ、母は何があっても私の味方で私を守ってくれる存在だと思ったことはない。厳しい親だったからか。よくわからない。

そのせいかどうか。アメリカ(欧米?)で、親子(家族)の血のつながりは絶対で、子供が何をしても親は子供の味方というのが当然みたいなのには、私は同意できない。

例のJeffrey Epsteinの共犯者であるGhislaine Maxwellの裁判の時、彼女の兄が「無罪を信じている」「家族として断固支える」みたいなコメントをしていて、私は心底呆れていた。

マスコミに対してそう言わなきゃいけない世相があるのはわかるけど。

犯罪はもちろんだが、Ex.が私に対してやったようなことを、ムスコが(将来の)妻にしたら、先方に深々と頭を下げてお前とは縁を切るかもしれないと言ったら、”You should."と彼は言った。

Ex.は、ムスコに会うたびに、私を経済的に困らせるようなことはしないと言ってるらしいが、それは「そんなことをしたら僕がもうパパとは口をきかなくなるって分かってるからだと思う」と私に言う。ムスメも「生物学的に父親だっていうだけで、経済的な援助以外、父親らしいこと全然してもらってない。いてもいなくても同じ」と言い切った。

大人になった私の友人といえば、ママ友、昔からの友達と同僚だろうか。若かった頃と同様に、息が合う気が合う友達は大事にしてきたから、アメリカにきて以来30年近い付き合いの友達もいる。男友達の一人Jonathanがまさにそういう一人。

大人になってからの友達がいいなぁと思うのは、年齢制限がないこと。MBA時代の友達は一回り上。Dianaは一回り下。働いていた頃の同僚は同じ世代。ママ友は子供達を通じて知り合うから、年齢差は5年くらいだろうか。

そして。
結婚して子供がいる人。子供がいない人。未婚の人。離婚経験者。夫婦仲がいい人悪い人。

いろんな友達がいて、それぞれとの付き合い方は様々で。
私にはムスメとムスコもいて。某氏も。

高校水泳のシーズンを締めくくるBanquet(親子合わせて150人の参加。カントリークラブの大きな会場で)にムスメと二人でドレスアップして出かけて行った。卒業生のスピーチはイベントのハイライト。

"Lastly, to my mom, my best friend, I love you more than anything in this world." 

と、私への感謝の言葉の中で、ムスメは言った。

そして。会場で撮った写真を友達に見せたら

良いなぁ、仲良さそうだし、親子に見えない!親友みたい。

そう言われて、ほんのり嬉しくなった。それでいいのかも。


ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。