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大学生になったムスメの食生活。まるで芸がないらしい寮食。

ムスコがムスメに囁いていたという。

大学に行くと、ママの手料理が恋しくなるぞ。
Dining Hallの食事がどんなにまずいか、お前の想像できるレベルじゃない。

笑。
Dining Hall =寮のカフェテリア。寮食堂。
キャンパス内にいくつもある。

ムスメは Lactose intolerant だし、牛肉は嫌いで、豚肉は噛むのに疲れるという彼女が "soft pork" と呼ぶローストポークテンダーロインしか食べない。薄切り肉はすべて fatty と言って嫌がる。鶏肉は胸肉のみ。ささみは筋を取らないとダメ(でも取ったらボロボロになる)。鮭は好きだけれどマグロはダメ。エビはいいけどホタテはダメ。きゅうりは好きだけどセロリはダメ。レタスも Romaineとキャベツの千切り程度で、arugala kale spinach はダメ。と、キリがない。

この好き嫌いの激しさの弾丸攻撃を右左にひょいひょいとかわしながら、あれだけカロリー消費するスイマーには食べさせねばと、私は料理の腕をフル回転して食べさせてきた。

高校生になったら「好き嫌い言ってないで黙って食べなさい!」なんてのが通用するはずもなく、くたんと煮て甘くなるからおいしい玉ねぎを入れないでカレーつくるわけにはいかない。ムスメはそれはそれは器用にフォークを使って食べたくないものを取り除く技を身につけてしまった。

私の料理を心待ちにして帰省するムスコが、彼女のフォーク使いをみて呆れ、前述のようにこっそり囁いたらしい。

どの大学も、アレルギーやベジタリアンなどのニーズに対応しているというアピールがすごかったし、カフェテリアの清潔さと豪華さといったら、私の大学の食堂も当時の他大学の食堂の比ではない。

でも、日本の大学の食堂のほうが美味しいってのは容易に想像できるかも。

さて。
入寮したムスメは何を食べてるかを報告してくる。

ムスメの好きなギリシャ料理風。
こんな緑のソースを食べる気になったかい、と驚いた母。
ちゃんとバランスよく食べようとしているのがわかる。

おぉ、結構美味しそうではないか、と私はほっとした。ところが、メニューが毎日同じだという。

はぁ?メニューが毎日同じ?そんなわけないでしょう!
同じなんだよ、ママ。チキンっていったら同じチキンしかないの。

それぞれは美味しそうなのだけれど、毎日コレだと飽きるだろう。あんなに好き嫌いが多くて、この家を出てどうやって生きていくのだろうと思っていたが、「食べなきゃいけない」という認識はあるから、必死らしい。笑。

あれだけ果物が好きな子だというのに、全然甘くないメロンと全然美味しくないりんごしかないという。笑。近くのスーパー行って買ってきなさいというと、週末はともかく平日はそんな時間はないと半泣き。

さて。
スイマーというのは、お腹いっぱいでも空腹過ぎても泳げないし、脇腹が痛くなっては泳げないから、その解決法がバナナである。6歳から競泳を始めたムスメは最低4時間はかかる swim meet のたびにバナナを食べ、中学生になる頃にはもうバナナは見たくない状態になってしまった。

そのムスメが!
なんと一日に3本もバナナを食べているというではないか。笑。
そのくらい選択肢がないらしい。

心配しないで、笑っているあたりが、私がそこらの母親と違う母親なのである。

わはははは。

Cod は食べないだろうと思うが、安い白身魚の Tilapia すらないというし、ツナはダメだから、じゃあ鮭缶買ってきて日本のマヨネーズで和えて、サラダに乗せるかパンに挟んで食べなさいとアイデアを授けると、

YES!! Japanese mayonaise!!  と、雄叫んだ。

これがまさに、もう私が何を言ってもだめ。家を出て、自分で経験してみないと、私が言ってることの意味がわからない、ということ。

"You have to leave the house."と言った私。
"I have to leave the house."と言ったムスメ。

一方で。
某氏が、うわ言のようにつぶやき、テキストしてくる。

I want to eat your food…We will have wine together….

もうおかしくて仕方がない。
笑ってばっかりの、最近のワタシ。

ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。