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今日はコロッケの日

登場モノ

コ・ロッケ男爵:コロッケの妖精

パ・セリ吉:パセリの妖精

一つ目ウッフ伯爵:目玉焼きの妖精

その他妖精

若きコ・ロッケ男爵の悩み

ラブラブ国にあるポーセリーン村は青みがかっていてその幻想的な景色に誰もが憧れ、

一度は旅したい観光地100選でも常にトップクラスの地、皿だった。

しかしそんな風光明媚な村に痛ましい事件が起こった。

この地に皿に、パ・セリ吉なるモノが住んでいた。彼は常にすみっこが似合う添え物業を営んでいた。

しかしこともあろうにセリ吉は身分違いの恋をした。

恋のお相手はハン・バーグ伯爵夫人だった。彼女には彼女をいつも引き立ててくれる夫の

一つ目・ウッフ伯爵がいた。二人は相思相愛だったので、セリ吉の横恋慕は相手にされなかった。

セリ吉は恋の病に取りつかれ、ウッフ伯爵が死ねばバーグ夫人は自分を相手にしてくれると思いこんだ。

そこで彼はウッフ伯爵の一つ目を潰そうとした。

彼の日ごろの言動が異常だったので、ウッフ伯爵を襲った犯人は

セリ吉だと誰もが確信し直ぐに捕まってしまった。

村の人々はセリ吉なんかいなくとも村の秩序は保たれる、セリ吉は追放処分だと口々に言った。

それを先導していたのは村一番の人気者、クリーム・クロケット子爵だった。

彼にはぞっこんの妻、スパゲッティ・ケチャ子がいたので他人事とは思えなかった。

が、そんな彼に異を唱えるモノがいた。

それはコ・ロッケ男爵だった。ロッケ男爵はセリ吉の行為は許されるものではないけれど、

事件を起こした当時、セリ吉の精神状態は普通ではなかったと話した。

ロッケ男爵はセリ吉が事件を起こす前日に彼から、しっとりジューシーなバーグ夫人に

一服の清涼感を与えられるのは自分だけだ、

ウッフ伯爵などいなくなっても誰も困らない!!と虚妄分別な発言をしていたと証言した。

ロッケ男爵は下々のモノたちからも愛されるモノだったけれど、

トロトロ、クリーミーな子爵とはやはりクラスが違った。

村のモノたちはこうしてセリ吉を村から追放することにした。

スパゲッティ・ケチャ子に密かな感情を抱いていたロッケ男爵は

村を追放されたセリ吉の後姿に己が定めを感じるのだった。

コロッケ定食の世界も色々あって大変ですわな。この続きはまた来年。See you!!


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