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トレーニングに存在する2つの軸

 毎日、同じコンディションで同じメニューをこなすことは至難の技であり、その日の体調により自分と会話し、トレーニング内容を臨機応変に工夫していく。
 「総Volumeは落とさない」これだけは常に意識しトレーニングに向き合う。 

 実際にトレーニングを習慣にしている方なら共感する部分も有るのではないかと期待しています。一方、トレーニングに馴染みのない方にとっては、「何を言っているんだ?」と不可解になることが危惧されます。しかし、トレーニングの良い点は、捉え方次第であらゆる分野に通ずる所があるという事です。是非、自分の環境に当てはめてみて下さい。

 さて、本題です。以下は私がトレーニングを習慣化し、また学問として学び、それを実践した経験により至った思考です。

題して「トレーニングにおける2つの軸」 

「末梢性疲労vs中枢性疲労」
今感じている疲れは、脳の疲れか?
ターゲットの筋か?

「片側性vs両側性」
今日は、左右対称的なフォームでできるか?
片側ずつ分けた方が良いか?

「随意性vs刺激性」
ターゲット筋を意識し、効かすことができるか?
その筋が使われ得るダイナミックな動きの中で二次的に鍛えるか?

「等尺性vs動的」
Functional Strength(isometric/concentric/eccentric)の中で、
どの筋をどの収縮様式を用いているか?
つまり、その筋力の使われ方が、その場に静止し固定する為か、または縮む為か、伸ばされる力に抵抗しながらか。

「爆発的vs持続的」
この筋の組成はどうなっているか。TypeⅠ・TypeⅡA・TypeⅡBのどの筋線維への
刺激をどう与えようか?
※TypeⅠ:遅筋、TypeⅡ:速筋

「最大努力vs最大下努力」
結合組織の損傷程度はどうなっているか。破壊させるか?血液を巡らせるか?
最大努力によるトレーニングのストレスから得られる効果と、ストレスがトリガーとなり、コルチゾールの分泌による筋分解とどちらが優位か?

etc....

 トレーニングを習慣化させることは、ある程度、心に余裕を持ち柔軟に向き合うことが重要です。自分と対話し、自分の体調に合わせてトレーニング内容を組み立てなければ、効果的なトレーニングを行えません。トレーニングは一般的に、健康の秘訣と捉えられていますが、その本質は、「機械的ストレスを身体に与えること」であり、「適度」を越しても、越さなくても良い効果を生み出せるとは言えません。私自身、必ず毎日このメニューをこなさなければならない。と固執し、義務に取り憑かれていた時期がありましたが、心のストレスにより、かえって毎日が何かに追われているという感情になったり、睡眠の質が下がり疲れが抜けなかったりと不健康な状態でした。また、その期間に得た体の変化は、現在の柔軟な思考で行うトレーニングの結果と比較するとわずかなものです。
 まずは楽しくトレーニングを行い、少しずつコツを掴んでいきましょう。トレーニングの初期は、以下の3つの方法で習慣化させていく事をお勧めします。
①トレーニングに詳しい友人と一緒にやる
②ジムにいるスタッフに1から10まで聞く
※余談(私は5年間フィットネスクラブで働いた経験がありますが、ジムのスタッフはお客様に質問されるととても嬉しいです。また、そのお客様と仲良くなりたいと思っています。)
③パーソナルトレーニングを受ける
 

つらつらと思いついたことを述べて来ましたが、最も重要な2軸を忘れていました。それは、

「やるvsやらない]

トレーニングが日々を調子良く過ごすための一助になると信じています。