お花のあとりえnikorina

兵庫県姫路市にある花屋 お店の前の大きな木と青い扉が目印です 姫路市亀井町40 えむ…

お花のあとりえnikorina

兵庫県姫路市にある花屋 お店の前の大きな木と青い扉が目印です 姫路市亀井町40 えむはうす1階 Open 11時-19時 Close 水曜日

最近の記事

星を灯すお姫さまのお話

お姫さまが星を灯すところを見たことがありますか? とても小さなお姫さまです 星は海の底の深い深いところに落ちていて、お姫さまはそれを1人で見つけに行きます すぐに見つかる時もあるし、そうでない時もあります ここが1番深いところだと思ったら と、お姫さまは砂を掘りながら気付きます まだ先があったのね やがて針の穴で開けたような小さな光が見えて、お姫さまはまたひとつきらきら星をポケットに大切にしまいます 宝探しは夜中にたった1人でするものだ 生まれた時から何故かお姫さまはこの事を

    • Photo booth & Work shop

      兵庫県姫路市にある花屋お花のあとりえnikorinaです 店内イベントのお知らせです Photo booth & Work shop 木工作家のHugkumoneさんと花押しアートの風花実さんとフローリストのnikorinaの3人で作っているイベント 楽しいワークショップの後は作ったものと一緒にお花のフォトブースで記念撮影をして頂けます 2023年7月29日(土曜)&30日(日曜) Work shop 7月29日(土曜)/講師 風花実 押し花の万華鏡作り バイキング形式

      • 秘密基地のお話

        ツバメたちについて行くとその扉は見つかります 長い間誰も開けようとしなかったので上のほうは蔦で隠れているし、もちろん鍵がかかっています でも郵便受けより下のほう、そこにはもうひとつ扉があって、それに鍵穴はありません 取手は扉と同じ色なので遠くからは目立たないせいかもしれないし、猫以外は膝を抱えないと通れない大きさのせいかもしれません いずれにせよ扉の向こうには小さなかわいいお部屋がありました 本棚の1段目には船、2段目には貝殻とヨットが一緒に飾ってあるし、小さな窓からは大

        • 真夜中は友達

          眠れない夜 真夜中は友達 ミルクの湯気から ヒツジの背中から 知りたいことは何もない 眠らないことをゆるすならば ベットは草原にかわる かわいい子馬 いつか会ったね あなたの目 知ってる 花かんむりをあげましょう 紫のお花 名前をごぞんじ? 眠らなくてよいのならば ここは砂浜 気づけば砂浜 アイスクリームはもう食べた? 波の音 もって帰りたい? くり返し聴いてね いつだってここで待ってる 真夜中は友達 手を繋いだら やさしい友達

          きれいな渦

          女の子はきれいな渦を持っています いくつかのごく小さなきらきら星を抱えて、それは生まれたときからずっと女の子のまわりを回り続けています 渦が女の子の目にうつることはありません でも例えば彼女が海の底で1人膝を抱えたい気持ちになったとき、渦はそっと灯りになり虹になり、あるいは誰かから届けられるやさしい言葉になったり そんな風に女の子を守っています 自分を包むやわらかな存在のこと 大人になった女の子は知っています あの時もこの時も、ほんとうは1人じゃなかった 姿を見てお話が出

          誕生日うさぎのお話

          誕生日うさぎはふだん、ふつうのうさぎとして暮らしていますが、誰かのお誕生日が近づいてくると体の色がだんだんあざやかになり、しっぽは他の何かと交換したみたいにとつぜん別の色になります そしていよいよその日がやって来ると金の王冠を頭に乗せ、お誕生日さま(お誕生日を迎えた人のこと)のところに駆けていきます ワインのコルク栓を抜くポンという音に紛れたあとはクラッカーのリボンをすり抜けて、ケーキのロウソクの灯りを飛び越えて(決して炎を消してしまうことはありません)そのあとは星も月も飛

          誕生日うさぎのお話

          お姫さまのお話

          お姫さまはお花の中で暮らしています お姫さまはお花がすきで、お花もお姫さまのことがすきです いつもお互いに相手のことをずいぶんすてきだな、と思っています あなたの目にうつるお姫さまは1人だけど、実は1人ではありません 彼女がいるのはお姫さまの胸の中 月も星もよく見える森のような場所に立つ小さなかわいらしいお家の中 生まれた時から2人はいつも一緒です 夜になってお姫さまが眠るとき、彼女も同じように眠ります でも時々は起きて星をじっと見つめていたり(そんなとき、お姫さまはとて