野望と共に別々の道をゆく〜今年の目標①達成〜

ついにお別れしてきました。

左下の親知らずと。


満身創痍。

真横に生えていたアイツとの戦いは約1時間。

もちろん麻酔をしているから痛くはないんだけど、

なにより口を開くために唇をぐいぐい引っ張るのが痛い。

痛い。


痛い。

痛い……！！！！

私はよく口が小さいと言われる。
もっと口が大きかったら
もうちょっと楽だったのかなぁ？

もう気づけば涙が伝うほど口角が痛いのだ。

途中痛すぎて手が動いてしまったのだが

先生は
「ごめんね、痛かったね。麻酔追加するね。」

………違うんだ！痛いのは口角なんだぁぁ

ということもあった。

そんな戦い(治療)の間、

先生はひたすら


「気持ち悪くしてごめんね」
「あとちょっとだからね」
「変な感じするねごめんね」


と何度も声をかけてくれる。

すごいなぁなんて考えていた。

赤の他人が勝手に生やした厄介な歯を
代わりに技術を使って抜いてくれているのに…！


ありがとうございます！！！


お世話になります！！！！

頭が上がりません！！！！！！！

（口角いっったい！！などと思ってしまいましたが！）

と身を委ねていた。

小一時間の戦いの末アイツと対面した。

抜けたアイツは思っていたよりも愛らしく丸く
純粋無垢な白さを放っていた。


こんなに私を悩ませていたのに
こんなに白いんだ。
こんな無害な顔をしてるのか。

と少し驚いた。

なんとか戦いを終え、ヨボヨボと帰る帰り道、


今朝まで私の体の一部だったアイツは
今歯医者さんの冷たい銀のトレイの上で
コロリと横たわっているんだ。

と、数年もの間、私の中で必死で存在をアピールし続けていたアイツを思った。

各々別の身になったけれど自由に生きていこうな。

これまで私の親知らずドタバタ劇を見守ってくださった方ありがとうございました。

無事今年の目標①を達成しほっとしております。

ちょっとフェイスラインが引き締まったりしないかしら
と野望を添えながらこの腫れぼったいほっぺたとしばらく仲良くしていこうと思います。

…………………

フェイスライン引き締まったりしないかしら……