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受付代行と向き合う新規営業のあり方。正しく仕組みを理解して上手に付き合う

新規営業における「受付攻略」の考え方が変わろうとしています。

アウトバウンドの営業手法の代表格に、いわゆる「テレアポ」があります。好き嫌いはさておき、不特定多数のお客様に新規開拓を行おうと思った時に、テレアポという手段を選択する企業も多かったハズです。

このテレアポ、これまでのセオリーは出来る限り「 キーマン以外に(要る・要らないを)判断させない 」ことが重要だと言われていました。なぜなら、受付は余計な営業行為をブロックすることが役割のひとつだからです。

しかし受付アウトソーシングという、電話受付機能の外部委託が流行してきたことにより、この前提が変わろうとしています。今日はその理由と対策について具体的に解説します。


■今までよりもむしろ正確に伝わる

キャプチャ1をご覧ください。
これはセレブリックスが実際に利用している、フォンデスクという受付アウトソーシングサービスから送られてくる画像です。

※図は実際に私に届いたメールを加工したものです


このように受付対応いただくと、チャットやメールで応対情報が「正確に」共有されます。そうなのです、受付アウトソーシングは業務委託なのでこの情報が細かく丁寧に伝える責任があるのです。主観を入れずに事実だけが共有されます。

これが自社社員の受付ブロックの場合はどうだったか・・・。
「とりあえず営業の電話だから」という理由で、キーパーソンへの接続を拒否されることが多かったのではないでしょうか?

営業として最も死活問題なのは、受付時に話した内容は、キーパーソンに情報共有されずに終わっていたのです。

そうした意味では、受付アウトソーシングの場合は、その場でキーパーソンに取り次いでもらえる可能性は0ですが、少なくとも情報が伝わることがお分かりいただけると思います。

ここでもう一度、この画像を見てください。


いかがでしょうか、貴方が実際の購買側のキーパーソンだったとして、この情報を見て会いたくなるでしょうか?

そうです、「会うべき理由」が見つからないですよね?

つまり、営業側が今まで通りの受付応対トークをしていると【要件やメリットを伝えなかった為にチャンスを逃した】ことになるのです。

ここが冒頭でご説明した、
<今まで> (判断させないために) これまでは受付では余計な説明をしない
<今後は> (キーマンに判断して貰えるので) 情報をしっかり伝える

といった、前提が変わってきているお話の背景になります。

■話した内容を変えると、記録される内容も変わる

続いてキャプチャ2をご覧ください。
実はキャプチャ1と2の方は同じ人です。電話を架けたいただいたタイミングと、話した内容が異なるのです。

※折り返し希望の連絡先記載や対話内容が変化しました


ご覧いただいたように、「内容を具体的に話すとそのまま伝わる」のです。
これを活かさない手はないですよね!

■どのように向き合うべきか

このように受付アウトソーシングを取り入れているお客様(購買者側)には、電話で受付に伝えるという行為が、他の手段よりもキーパーソンに届きやすいという利点を持っています。

手紙や問い合わせフォームへのメッセージも、接触手段としては十分に考えられますが、受付アウトソーシング経由の方が、よりキーパーソンに届きやすいと考えられます。


しかし、注意点が2つあります。
それは、

①”伝わる” 言葉を選ばなければいけない
②すべての企業が受付代行を入れているわけではない

という点です。

①の ”伝わる” 言葉を選ばなければいけない については、「受付代行の方が自分に変わって代弁する」という視点を持ちましょう。

●●の導入が業界で注目されています。情報収集や気になっていることがあれば、事例やレポートをお持ちしますので、電話かメールをさせてください。

といったように、要件がわかりやすく、且つ相手の関心を惹きつけるメッセージを考えましょう。(上記はあくまで一例です)

ポイントは受付代行の方が要約しなくて済むメッセージ量と分かりやすさを保つことです。〇〇とお伝えくださいとお渡しするのがベストです。


②のすべての企業が受付代行を導入しているわけではない という事については、スタートアップやIT系の企業を中心に受付代行を導入している傾向が多い印象を持ちます。実際に商談時にお客様に聴いてみて、傾向をキャッチするのも良いかも知れません。

■まとめ

正直に認めます。
実際に受付代行を利用してみるまで、受付代行は新規営業にとって「脅威」でしかないと思っていました。
しかし、改めて本当に良いサービスだと思います。

それは「聞きたい企業の提案を逃すことがない」という世界観でもあるからです。実はこれは営業にとっても購買者にとってもとても優しい世界です。

そして、最近ではリモートワークの活性化により、キーマンが出勤していないというケースも耳にします。そうした意味では営業上の競争優位性が「商談機会をつくれているかどうか」という点にも注目されることでしょう。

是非、皆さまも様々なチャレンジや工夫をされてみてください。
この記事が参考になったら嬉しいです。


株式会社セレブリックス
セールスエバンジェリスト 今井晶也


<情報共有>

私の投稿以外では、インサイドセールスの書籍を出版されている、ビズリーチのしげのさんが、受付代行についてのnoteを書かれていらっしゃいます。

商談機会の獲得について、過去書いた記事を転載します

その2

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