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【読んだ】傾聴する・受け止める技術便利帖

おすすめ度 ★★☆☆☆

この本は、近くの地域福祉情報バンクで借りてきた本で、完全にプロ向け(社会福祉士や生活相談員、カウンセラーなど)の本だった。
仕事として、プロとしての傾聴技術であり、私のように日常で人の話をちゃんと聴けるようにというニーズとはちょっと違うのかもしれない。

とはいえ、全体的に心理学がベースになっていて、専門用語がわかりやすく説明されているので、知識としても役に立った。


聴くときの癖チェックリスト

最後まで人の話をききなよ、と夫に注意されることが多い。
女友達にきくと「そうかなぁ?そう思ったことないけど」といわれる。
気を使ってそう言ってくれてるのかもしれない。ただ、女性同士の会話は割とお互いに話はあんまり聞いてないことも多い気がする。もちろん人によるけど、実体験として。

この本にはいくつかのチェックリストがあって、「聴くときの自分の癖」を知るチェックもある。
やってみたら見事に「自分の話をしたくなる癖」「解釈しようとする癖」「深読みしたくなる癖」が当てはまった。ウケる。私やん。

他にも「意見したくなる癖」「教えてあげたい癖」があって、だいぶ怪しいけど一応セーフだった。
まあ、自覚することは大事だけど、治すのはまた別の話。
難しい。気がついたら自分の話ししちゃうもん。

ディフェンスメカニズム

自分をまもるための無意識の心の働きで、防衛機制・適応機制ともいう。
例えば上司からミスを指摘して怒られた時にどういう反応をするか等。

主なディフェンスメカニズムはこんな感じ

  • 抑圧

  • 否認

  • 逃避

  • 投影

  • 反動形成

  • 知性化

  • 合理化

  • 昇華

  • 同一化

上3つはイメージできるけど、ほかは全然知らなかったので備忘録。

投影
認めがたい自分の感情を他人に投げかける。相手を嫌っているのは自分なのに、「あの人は私を嫌ってる」と相手を非難する等。

反動形成
認めがたい感情を抑圧するために、反対の感情や欲求を示す。本当は興味があるのに無関心を装う等

知性化
自分の感情に向き合うことを避けて知的に理解しようとする。屁理屈こねる的な。

合理化
本当の理由を隠すためにもっともらしい理由をつける。正当化、言い訳等。

昇華
認め難い感情を社会的に望ましい活動へのエネルギーにむける。悔しさをスポーツで発散させるなど。

同一化
叶わない願望を実現している他者と自分を同一視して、代理的に満足する。息子が一流企業に就職したことを自慢するなど。

これは、親が子を叱ったときの反応として理解できるところが多いので、知識と知っておいて良さそう。反動形成とか、合理化とか、めっちゃ心当たりあるわ。

沈黙の技法

私は沈黙の時間が苦手で、慌ててなんか喋ろうとしてしまう。そしてしゃべりすぎる。子どもから話を聴く時ついつい誘導尋問みたいになるのも、主に沈黙に耐えられないせいだ。

相手が黙っている時は、考えを整理したり、適切な言葉を選んでいたりするので、相手のペースに付き合い待つことが大事なのだという。
わかる…でも苦手…せっかち…。
という人には、沈黙の技法を使うといいらしい。

ステップ1:まず慌てずに一呼吸する。ため息にならないように。(ここがまずハードル高いぞ…)

ステップ2:無言の意味を考える。相手は何を思い、考えているのかに意識を向ける。全体の話の流れの中で考えてみる。(むむ)

ステップ3:穏やかな表情で待つ。「うまく表現できないこともありますよね」「ゆっくりで大丈夫ですよ」などと柔らかい声かけも効果的。

うぅ…期待したのとちょっとちがう。けど、実践しているかというとしてないかも。魔法のように沈黙恐怖症を克服するのは無理だろうから、こういう技法をイメージしながら、耐えてみるのが良いのかも。

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