見出し画像

新刊本『共通テスト古文8本のモノサシ』三羽直伝,王道=最速の攻略術!

共通テスト漢文8本のモノサシ』(ブックマン社)と同時期の発刊、東進ハイスクール重鎮講師・三羽邦美先生による『古文8本のモノサシ』の紹介記事です。古文でもやはり熟練・老獪の“三羽マジック”が全開!

§1★
共通テストでも「知識」の重要性は不変!

本書の基本的なコンセプトは,漢文と同じです。すなわち以下の3ステップを踏んで,共通テスト古文をシンプルに攻略します。
---------------------
①必要な知識(文法古語和歌の修辞)を覚える
解法の着眼点(8本のモノサシ)を身につける
③《知識+8本のモノサシ》を駆使しながら過去問を解く
---------------------
共通テストでは、純粋な文法問題(旧センター試験の問2)が姿を消し、傍線部の内容を問う「語句・表現問題」の選択肢の中で,文法の正誤を問う形に変わっています(以下参照)。

問2 傍線部A「つつましき御思ひも薄くありけむ、なほひたぶるにいぶせくてやみなむは、あかず口惜しと思す」の語句や表現に関する説明として最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
①「つつましき御思ひ」は、兄である院と久しぶりに対面して、気恥ずかしく思っている斎宮の気持ちを表している。
「ありけむ」の「けむ」は過去推量の意味で、対面したときの斎宮の心中を院が想像していることを表している。
③「いぶせくて」は、院が斎宮の思いをとげることができずに、悶々もんもんとした気持ちを抱えていることを表している。
「やみなむ」の「む」は意志の意味で、院が言い寄ってくるのをかわそうという斎宮の気持ちを表している。
⑤「あかず口惜し」は、不満で残念だという意味で、院が斎宮の態度を物足りなく思っていることを表している。

共通テスト2022年度国語第3問-問2(太字は日守)

一見すると,「知識」の比重が下がったようにも思えます。しかし,三羽先生は本書でこう分析します(太字は日守)。

センター試験と共通テストを並べてみればわかるが、ほとんどの設問はセンター試験と同じである。解くために必要な知識はまったく変わらない。設問が難化しているということもない。見かけに惑わされず、冷静に与えられた問題文を読み、8本のモノサシと「文法」「単語」の知識を駆使して設問に立ち向かうことが大切である。

第3部 共通テスト対策と攻略マニュアル(p.225)

たとえば前掲の設問で,選択肢②の正誤判断は次のようになります。
---------------------
⒜「ありけむ」 の「けむ」は過去推量の意味(正)
⒝対面したときの斎宮の心中を院が想像していることを表している(誤)
---------------------
このように,文法(ここでは助動詞の意味)の正誤判断に加え,傍線部全体の解釈が求められています(正解は③-7点)。以下は三羽先生による傍線部の訳です(すべての演習題に現代語訳を掲載)。

【訳】・・・(妹に恋心をもつことが)遠慮される御気持ちも薄くなったのだろうか、やはり(思いが遂げられずに)むしょうに悶々とした気持ちのまま終わってしまうようなことは、不満で残念だとお思いになる。・・・

第3部 共通テスト対策2『増鏡』『とはずがたり』通釈(p.253)

解釈に必要なのは,当然のこと文法・単語の知識ですから,「知識」の重要性はまったく変わりません(先の設問などを見ると,その重要度はむしろ増しているとさえ言えます)。

§2★
過去問を解きながら「知識」を吸収!

知識習得の目的は,文法問題対策ではなく,文章を正しく読解・解釈することにあります。ここをはき違えないようにしましょう。
本書の第1部では,共通テスト対策に必要十分な「知識」(文法・古語・和歌の修辞)を扱っています。
そこでは「助動詞の接続」のように,丸暗記しなければならない事柄もありますが,「覚えた知識を使える形にして定着させる」をモットーに,例題を解きながら知識を整理する構成で進めていきます。

第1部 PART1 文法マニュアル(p.20-21)
イラスト:福井若恵
第1部 PART1 文法マニュアル(p.22-23)

例題は各項目ごとに設け,第1部全体で32題。すべて過去問から採っています。ですから例題を解きながら知識を整理し,同時に共通テストで問われやすい文法上のポイントも把握していけるのです。

第1部 得点源をまるごと攻略!!
 PART1  文法マニュアル
     ~出題ポイント完全攻略!
 PART2  古語マニュアル
   ~最重要語ベスト200!
 PART3  和歌の修辞マニュアル
   ~頻出ポイントチェック 
    ★例題数32(すべて過去問)
第2部 この解法で得点力アップ!!
   ~読解の切り札! 着眼点の8本のモノサシ
    ★例題数32(すべて過去問)
第3部 共通テスト対策完璧演習!!
   ~8本のモノサシを縦横無尽に使いこなす
    ★共通テスト過去問演習(R3,4本試)

『共通テスト古文8本のモノサシ』本文構成

§3★
「着眼点のモノサシ」を丁寧にわかりやすく!

古文の得点力が伸び悩む受験生には大きく2パターンあります。1つは「知識」の定着が不完全な受験生。これは本書の第1部でカバー可能です。
もう1つは「知識」はほぼ定着しているものの,解法の着眼点を見抜けない受験生。こちらは本書の第2部に取り組むことで解消できます。
第2部ではたっぷり90ページを確保し,解法の着眼点(=8本のモノサシ)を丁寧にわかりやすく解説します。扱う「実戦演習」の数は24題,第1部と同様,すべて旧センター試験の過去問から採られています。

第2部 着眼点の8本のモノサシ(p.172-173)
イラスト:福井若恵
第2部 着眼点の8本のモノサシ(p.174-175)

第2部まで終えた時点での演習量は全56題,これは分量的に過去問10年分に相当します。これだけの演習を消化すれば,共通テスト対策の8割方は仕上がると考えて差し支えありません。
本書では,さらに第3部の共通テスト過去問演習を通して,《知識+8本のモノサシ》を自在に使いこなす実戦的トレーニングを行います。

§4★
古文学習の「王道」こそが最短・最速ルート!

三羽先生が常々仰っているように,古文は「知識」が勝負の科目です。もちろん文法や単語を丸暗記するだけではダメで,知識を使って文章を正しく解釈し,設問の着眼ポイントを探れることが不可欠です。
知識が抜けた状態では高得点は取れませんし,トリッキーな解法や裏ワザも存在しません。「知識」と「解法」を習得してから過去問演習で腕を磨くのが共テ古文攻略の王道であり,最短ルートでもあるのです。
本書は,その王道たる《知識+8本のモノサシ》を短期間で学べるように工夫されています。
「知識」がある程度固まっている受験生なら,第2部からスタートしてもかまいません。それなら1週間程度で過去問や予想問題集を使った総仕上げに移れるでしょう。記憶が曖昧な文法事項や知らない単語などは,適宜第1部に戻って埋めていく使い方をすればよいのです。
文法や単語に自信がない受験生は,とりあえず第1部から始め,欠けている知識や曖昧な知識をリカバリーしてから第2部,第3部へと駒を進めてください。ちょっと大変かもしれませんが、頑張って集中的に取り組めば3週間余りで終えられます。

『共通テスト古文8本のモノサシ』裏表紙カバー帯
デザイン:日下充典

§5★
共通テスト国語対策,“王道3部作”完結!

来年1月の共通テスト本番まで残りジャスト1ヶ月。ここから先,まだまだ伸びます! 特に国語は,現代文・古文・漢文いずれも短期間の対策で高得点を目指すことが可能です。 諦めずに学習に取り組んでください。
2022年,ブックマン社から私に与えられたミッションは「合格請負シリーズ」の改訂でした。当初の予定より遅れてしまいましたが,共通テスト国語対策王道3部作」(私の勝手な命名)がようやく結実しました。

ブックマン社 合格請負共通テスト対策シリーズ
右端は拙著『共通テスト現代文マッピング解法

もちろん,これで終わりではありません。
新しい学習指導要領のもと,共通テストは2025(令和7)年度から内容や傾向がさらに変わります。国語に関しては現代文に「論理国語」が加わって大問5題となり,試験時間も90分に延長されます。

それに伴って,今回改訂した「国語3部作」をさらにリニューアルする必要があります。すでに三羽先生とも相談しましたが,試作問題の動向を注視しつつ,次の改訂に向けた準備を進めます。
また,和田秀樹先生の新刊や『超速!日本史の流れ』シリーズの改訂など,さらなる進化を遂げた「合格請負シリーズ」をご提供できるよう,私にできる精一杯のことをやりたいと思っています。
ということで,来年もよろしくお願いいたします。
少し早いですが,よいお年を!