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仲人の仕事  妄想

パートナー、親子、友達、恋人そして…。

考えていることは大体わかるとの思い込みが、だんだんと距離を作って、結局関係がこじれたり、別れたりと最悪の状態になることもしばしば見受けられます。

じぶんのフィルターで相手を覗いている間は分かり合えたと言えるのでしょうか?都合のいいようにそのまま妄想の世界に相手を引っ張り込んでいないでしょうか?

夫婦や恋人は他人からの始まりなので、分かりあえるまでに時間がかかりますが、感情が高ぶって盲目状態のときは勝手な思い込みもあって夢の中。その熱が冷めるころ我に返ると「えー!思っている人じゃない。何を考えているのか分からない。」となります。

選んだ人はこんな人ではなかったという勝手な判断による烙印を押してしまって、相手も同じことを思っていることは棚の上に追いやられています。

女性の場合多いのが自分の理想をはめ込んで、相手をまっすぐに見ていない場合もあります。目をつむって会話しているようなもの。

また子どもであっても学校へ行くころには友達や親以外のおとなとするようになります。

知らぬ間に自我も芽生えて、個が確立します。特に母親は一心同体。娘でも息子でも「あなたのことは何でも分かっている。世界で一番理解しているよ!」と言い切る人もいて、どんどんこどもたちは遠くに歩いて行ってるのに気が付きません。もう分からなくなったということはちゃんと巣立ったのだととらえれば楽なのですがそれが出来なければ、どんどん心は闇となり孤独になります。

分かりあえることがそんなに重要なことなのか。お互い認め合うということの方が大切なのでは⁈と思います。

分かりあえるとは尊重し合う中で生まれる関係で、独りよがりのそれはマウントであり、どかどかと土足で相手の心に入ってくるようなもの。結局は片方の支配でしかないようにも思います。

分かり合えないのが当たり前。思い込みが一番ややこしいことです。

赤い花を見て、きれいな色!かわいい!とお互いが言ってもその赤は晩秋に色づく紅葉色?それともザクロ色?熟したイチゴ?夕暮れの茜色?トマトの…。きっとおなじものを見ていても違うだろうなと思いながらも確かめるすべはありません。またその必要もないような…。

それぞれのフィルターから見るすべてのものは違っていると言っていいくらい様々です。

それと同じでもっと複雑な心模様は永遠に謎であり、不思議でもあります。だから面白い、やっぱり世界で一つだけの花!それを大切にお互いを認め合えば新しい見方もできそうです。

特にお見合いは最初から探り合い?とまでは言いませんが、いかに素直な心で相手を見れるかも大切なことかもしれません。

「白馬の王子様はもういないよ!」と言える仲人でありたいと思っています。

今日もいい日にしましょう。



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