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飼い主はランチを楽しむ ニケと歩けば

暑い一日でした。今日はフロインドリーブの本店まで足を延ばしました。旧ユニオン教会がそのままレストランになっていて荘厳な中にも神戸らしいしゃれた客席で解放感もあります。

晴れの日は窓から差し込む日の光がとても神秘的で教会を訪れたようなそれでいてパンのいい香りがほんのり漂ってきます。

ニケは入ることが出来ないのでその近くの友達の家で預かってもらいます。そこにも黒柴のくろちゃんがいるので安心です。

柴は好き嫌いが激しくて最初からお尻を嗅がせたり嗅ぎにいったりと許し合うことが少なく同じ柴同士でも仲が良くなる子は数頭です。ところがこの二頭は初めから仲良し!

家の近くに来るともう速足。出窓で待っているくろちゃんがみえました。
顔しか見えなくても嬉しそうなのがわかります。

インターホンを鳴らす前に黒ちゃんが飼い主さんに知らせてくれたのでしょう。ドアが開くとお互いが「会いたかったよー!」とじゃれたりお尻を嗅いだりあまがみしたりと楽しそうです。

息子さんに2頭をお願いして久しぶりに飼い主たちはランチを楽しむことにしました。
めったに会えないので、最近の事、話すことはいっぱいあります。

彼女は私より10歳も年下で親の介護真っ最中です。
あんなにしっかりしていたお母さんが訳の分からないことを言ったり
急に落ち込んだり、たまには暴れたり、かと思えば昔の話を延々と話すそうです。

自分が元気な時は聞くことが出来ても仕事で体も心も疲れているときは
とても平常心ではいられないとか。

そこで先月から施設を探し始めたらしいですが「これでいいのか、いやこれ以上は私が壊れてしまう」と自問自答の毎日だそうです。

誰もが直面する道の一つに親の介護があります。頭で分かってはいてもそんなに冷静ではいられないときもあります。

私も通りました。今でも思い出すと辛いこともありましたがお互いがそれでも親子と言う濃い血のつながりの中で戦ったのだと思えるのです。

他人には優しくできても我が親に対しては割り切れない絶望感と責任感…いろんな感情をお互いが浴びせ合って暮らした時もありました。

上っ面のやさしさではなく真剣に向き合ったからこそ悩むこともありました。最後まで命を使い切ったような母親は幸せだったでしょうか?父に先立たれ孤独の中で生きた10年でした。

彼女の今の気持ちが分かる分「頑張って!」とは言えません。
任せられるところはプロにお願いして、自分が壊れないようにすることも大切です。

そんな少々深刻な話をしながらも久しぶりのボリューム満点のサンドイッチはほうばれるものです。

あちこちの座席で話す人の内容はまちまちでしょう。
いろんな感情が高い天井に上っていきます。話してすっきりしたのか最後はケーキとコーヒーを楽しんでいつもより彼女が身近に感じました。

お土産はクッキー。
二頭も満喫したのか嬉しそうに玄関まで迎えに来ました。
何事もなかったように挨拶もせずに別れる柴たちを笑いながら
帰路につきました。

手には長いバケットにちょっと贅沢なマロンデニッシュの包を持っています。明日の朝が楽しみです。

今朝はそのバケットとベーコンエッグにサラダのブランチ。
昨日の話も穏やかに思い出せます。

今日もいい日にしましょう!






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