見出し画像

読書が苦手な私(絵本屋)だけど、最近読書が続いている。 #本を読む女になりたい

昔から言われまくった「本をもっと読んだ方がいい」

 さかのぼると、子供の頃に植え付けられた苦手意識。少女漫画を小学3年生で覚えた私は、そこから漫画にどっぷりハマっていきました。小学校4年生か、5年生か、文集に書いた夢はたしか「漫画家」です。勉強が苦手で(とにかくずっと学校の成績が悪く、苦手意識が高校卒業までどーんと自分の中にあったし、今もある)、漫画ばっかり読んでいた私は、家の中で隠れてコソコソ読むようになりました。「勉強しなさい!」って言われるから。勉強していると言いながら、漫画を読んでいるか、少女漫画のイラストを模して、ノートに女の子やお姫様のイラストを描いていました。「勉強しなさい!」と「漫画ばっかり読んでないで、本読みなさい!」は、わたしにとって同意で、「勉強」と「(漫画以外の)読書」への苦手意識がさらに強くなって行ったのです。

「漫画ばっかり読んで!」

 そう言われ続けていたら、漫画以外の本を読む習慣が本当につかなく、新聞を読むのも苦手でした。そんな中、小学校高学年から中学生で「X文庫」や「ティーンズハート」にハマっていきました。友達と貸し借りしながら読んでいったのですが、読み続けられるものと、なかなか読み続けられないものがありました。その境目は、おそらく表紙や挿絵のイラストだったように思います。無自覚に好き嫌いがあって、好きなイラストの少女小説は、漫画にハマったようにどっぷり読むことができました。ということは、私は「活字の読書」ができないわけではなく、偏食じゃなくて、偏読?(そんな言葉あるかな?)ただただ「小さい文字がいっぱいだらけの本」て、「なんか苦手」って思い込んでいたのです。
 きっともっと自分の読書傾向を分析していけば、私はこういう本が読みやすく、こういう本が苦手とわかるかもしれないですが、分析できるほど本を読んでいないので、現時点でも自分の読書傾向がよくわかっていません。

「でも本は好き」

 「本」の形が好きです。物体としての存在が好きです。中身はともあれ、美しい本の装丁をみるとワクワクしますし、持っていたくなります。子供の頃から持っている岩波書店の『はてしないものがたり』これは布の装丁が本当に美しく、今も私の元にあります(持っているのは1991年11月15日発行の40刷のもの)。が!読み始めようとしたことはあるのですが、前半の数ページ以降読み進められたことがありません・・・。同じく『モモ』(持っているのは1992年3月25日発行の45刷のもの)も。『モモ』に限っては頑張って第2部の第7章まで2021年の夏くらいに読みました。今もこの続きを読もうと思っているのですが、なかなか再度『モモ』に手が伸びません。
 そんな『モモ』を「途中まで読んだんだけど、なかなか読み進められないんだよねー」と12歳のわかちゃんとzoomで話していた時に、なんとなく話題に出した。そうしたらわかちゃんから「わたしは、以前に1日で全部読んじゃったよ。1回目読んでいる時わからないと思ってもそのまま読み進めて、2回目読むと内容がちゃんとわかるよ。だから1回目、途中でわからないって思ってもとにかく最後まで読んじゃうのがいいよ」というアドバイスをいただいた!そうか、1回で理解しようとするから、理解しないまま読み進められなくてつまづくのか!2回読むこと前提に一旦最後まで読んでしまえばいいのか!という気づきをもらいました。2022年中に『モモ』は最後まで読んで、あわよくば2周したいと思っています。

「こういう本が好き」

 まだ読んでないのですが、本としての存在がとにかく好き!な最近の本はこちらです。『若草物語』『赤毛のアン』どちらも講談社さんの本です。

画像1

 とにかく部屋の中に置いてあるだけで気分が上がります。こちらも本の中は小さな文字がいっぱいです!でもちゃんと読みたい!以前は「読みたい!」と、思っていても、分厚い細かい活字の本は、どこか自分には読めるはずがないと思っていました。ですが、今の私にはなんだか根拠はなんだけれど「時期が来たら読むぞ!」と自分の中に手応えがあり、なんだか燃えているのです。
 よく「いつかなんて言ってるヤツにいつかは来ない」って聞いたりしますし、以前の私もそんな感がでした。「いつか」は社交辞令、結局実現できない。やるなら「今」でしょ!みたいな感じでやってきていたと思います。ですが、ここ数年の私といえば、逆に「いつか」しかないような毎日です。やりたいこと、行きたいところ、会いたい人・・・。すべて「いつか」が来ないと実現しないことばかりです。そんな日々だからでしょうか、この「いつか読む時が来たら読むぞ」の本たちは、前より確実に、ちゃんと読んでいる自分が見えるのです!(手応えのある思い込み、とでも言うのでしょうか・・・)でもその手応えをなぜ感じているのが、わたしは薄々気がついているのであります。

2022年、#本を読む女になりたい

 わたしが今年の1月から掲げている、今年のテーマです。目標です。何かを「習慣化」するということは、本当に本当にむずかしく、ダイエットも、日記をつけるのも、手帳を使いこなすのもなかなか安定して継続できた試しがありません。そんな中、2022年の1月からはじめたこの企画。
Instagramの配信をタイマー代わりに0時まで一緒に読書しませんか?
配信を開くと、スマホがいじれなくなるので、集中して読書ができるかも?
というものです。

真夜中0時の読書習慣とは

 記念すべき第1回目は2022年1月12日でした。作家のナカセコさんと一緒にコラボ配信。そこから毎週水曜日と土曜日の夜、週に2回30分は「真夜中0時の読書習慣」を開催できています。この時間になれば、どんなに仕事の案件抱えてても、「締め切りー!(泣)」ってなってても、みんなと交わした約束を、実行せざるを得ないのです。わたしはどんなに仕事を抱えていても、週に2回のこの時間は、問答無用で読書をするわけです。配信という名の大義名分ができたのです。

真夜中0時の読書習慣への参加の方法
・Instagramのアカウントを持っている人
・@nijinoehonya をフォロー
・毎週水曜&土曜23:20に、今夜読むぞの本と飲み物を用意してスタンバイ
・時間になるとニジノ絵本屋のアカウントでライブ配信が始まるので入る
・配信をタイマーがわりに一緒に読書スタート
・時間が来るとわたしから「おしまいですー」と合図がくる
(この間、スマホはいじれませんよー!)
・配信が終わったら、今夜読んだ本を#真夜中0時の読書習慣 のハッシュタグをつけて投稿してみる
・毎週2回読書が習慣化される。投稿により読んだ本がアーカイブされる
・読んだ本を誰かと語り合いたい!という方は、月に一回開催しているオンライン読書部屋『最近、何読んだ?』へご参加ください◎

「絵本屋」ですが、漫画も雑誌も小説も勉強本も小説もエッセイもなんでも読みます。

 そんな「真夜中0時の読書習慣」ですが、現在(2022年6月末)なんと無事に半年も続けることができました。毎回約10人から60人までの間の方が、常に配信に入ってくれているようです。私の人生において、一人じゃ続けられなかったけど、みんなとだから続けられたという代表的な事例になりました。

読書はひとりでするもの?

 とはいえ、「いやいや、わざわざ、そんな無言で読書している姿を配信して誰得?そんなんひとりで勝手に読書してたらいいじゃないか、読書はひとりでするものでしょ?」というご意見もあるかも知れません。私もそう言われてしまえば「たしかに」と思います。子供のころ「読書はみんなでするもの」だなんて言われたことなかったですし・・・。ですが私は、大人になって(めちゃくちゃつい最近)、「本」を「読んだ本」を「本を読む時間」をシェアする喜びを知ってしまったのです。ナカセコさんと2020年から開催しているオンラインの読書会「最近、何読んだ?」。

このイベントに毎月参加するようになってから、私の読書に対する考え方や興味の持ち方が変わりました。他人が紹介してくれる本との出会い。自分が読んだ本を他人に紹介する楽しさ。これは、一度経験してみないとわからなかった時間だと思います。
 「真夜中0時の読書習慣」で、こつこつ読んだ本を、この「最近、何読んだ?」で紹介するということが、この半年でいいサイクルになりました。    本当に小さなきっかけなんだと思いました。

「本屋として」

 もちろん本を紹介していくことも大事だと思っています。なるべくたくさんの本や絵本を紹介していきたいです。ですが「読書が続けやすい環境」みたいなものを作ってくのも同じくらい大事なのことかもしれない!と、思いました。
 真夜中0時の読書習慣を続けてみて感じたのは、本は、いったん読み始めちゃえばすごく楽しい!「きちんと時間をとる」ことを決めれば、読書は進められる!これは、今まで読書をほとんどしてこなかった自分が、今、どんどん本を読み進められている事実から、同じように読書が疎遠だった人も「一緒に読書しませんか?」という気持ちなのです。
 「本屋として」だなんて、ちょっと大きなことを言っているような雰囲気になってしまいますが、事実、コロナが落ち着いたら絶対に行こうって思っていた本屋さんが何軒か閉店してしまいました。書店経営の大変さは、11年前ニジノ絵本屋を始めた時から身に染みています。私は、どんなに書店経営、出版経営が大変でも、まだまだ本屋さんとして、本を作る人として、仲間と一緒にやって行きたいなーって思っているのです。なので、本を読む人口を増やしていくしかない!と思うのです。どうやって本を読む人口、本を買う人口を増やすのかと言ったら、やっぱり「みんなで本読もうよ!」って誘っていって、「本大好き人口」を増やしていくのが、今の私がすぐに実行に移せる「ニジノ絵本屋を続けていくための手段」でもあります。
 読書仲間を増やす!(特にいままで読書が苦手だった人たちを巻き込みたい!)そんなことを思いながら半年続けた「真夜中0時の読書習慣」。
 嫌でも時間が来たら、読書を始める。みんなも読んでるし、私も読む。(配信している以上、読書してないと成り立たないし、ニジノ絵本屋的にも残念なことできない立場だから読むしかない)そしたら、1冊、2冊、3冊・・・と、これまで読まずに持っていた本たち(世に言う積読)が、どんどん読み終わっていくのです。それが続くと、「読み終わった」と言う成功体験が積み上がって行き、自然と自信がついてきたのがわかります。
冒頭あたりの話に戻ります。

以前は「読みたい!」と、思っていても、分厚い細かい活字の本は、どこか自分には読めるはずがないと思っていたように感じです。ですが、今の私にはなんだか根拠はなんだけれど「時期が来たら読むぞ!」と自分の中に手応えがあり、なんだか燃えているのです。

 「根拠のない自信」と思っていた、分厚い活字本への意識が、自分が積み上げた読書体験からちゃんと裏付けのある自信になっていたと気がついたのです!
 なるほど・・・。本て、身近な存在だったのに、どこか自分事として捉えきれていなかったんだなあ・・・と、読書を続けたことにより、少しずつ意識が変わって行ったんだなあ・・・と、思いました。

最近読書してないなあ・・・。
読書って苦手。
寝る前スマホばっかりいじっちゃう。こんな自分あまり好きじゃない。

そんなあなた!一緒に読書しませんか?

 参加しようと思っている方、参加してくださった方、ぜひ、読もうと思っている本、読んだ本を
#真夜中0時の読書習慣
のハッシュタグつけて投稿してくださいね!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?