ニジノ絵本屋でお手伝いしている大学3年生の公開日報_2022年9月10日-11日「SHIBUYA SLOW STREAM」
みなさま、こんにちは!
私は現在、ニジノ絵本屋さんでお手伝いをさせていただいている大学3年生のぶんです。
私のことについては、下記の記事にまとめてあるため、そちらの方を読んでいただければ幸いです。
○イベントについて
今回参加したのは、9月10日・11日の2日間にわたって開催された「SHIBUYA SLOW STREAM」です。
このイベントは、「渋谷川のほとりで、ゆっくり過ごせるように、ゆっくり遊べるように。」という思いの込められた催しであり、毎回異なるテーマで開催されます。
今回のテーマは「笑い」。
このテーマのもと、様々な方法で人を笑顔にする出店者やパフォーマーの方が参加しており、常に笑顔と笑い声があふれる空間となっていました。
ニジノ絵本屋さんは、1日目に手作り絵本のワークショップを開催。
絵本を“自分で作る”ワークショップに、興味を示してくれた子どもたちがたくさんいました。
1から物語を作るタイプか、完成している物語を塗り絵するタイプかを選べ、好きに色を塗ったり、飾りつけをしたりして世界にひとつだけ、自分だけの絵本を作ることができます。
参加してくれた子どもたちの中には、色塗りに工夫をする子がいたり、物語やイラストに力を入れる子がいたりと様々で、想像力や自由な感性に驚くと共に、たくさん笑顔にさせてもらいました。
2日目はだいちゃんことさとうだいすけさんとバルーンアートのワークショップを開催。
今回だいちゃんが作ってくれるのは動物たち。
好きな動物や作って欲しい動物をだいちゃんに伝えると、笑いや驚きを交えながら、あっという間に希望の動物を作ってくれます。
私自身パンダがとても好きなので、パンダをお願いした方を見かけてはつい見入ってしまいました。
また今回は、おむすびひろばの金子しんぺいさんや、Qちゃんこと森田樹優さんと原田萌さんにも初めてお会いすることが出来ました。
会場外まで巻き込んだパントマイムのパフォーマンスや、バルーンアートと共に進む心地よい声とテンポの読み聞かせの時間は、会場全体が笑顔に包まれたとても温かい空間でした。
○今日の学び
今回からは、前回教えていただいたことを踏まえながら、特に大きな気づきや学びとなった点について自分なりに考え、お話していきたいと思います。
見やすい陳列とは
「SHIBUYA SLOW STREAM」は、芝生の上で行われるイベントであり、商品を載せるテーブルも低くなっています。
テーブルが低いと、歩いているお客様は上から商品を見る形になるため、絵本はテーブルに平置きのものが多くなります。
より目に止まりやすいようにブックスタンド等を用いて高さを出す、という手もありますが、会場が高いビルに囲まれた広場であるというのもあり、強いビル風が吹くとスタンド類は倒れたり飛ばされたりしてしまうため、あまり使うことは出来ませんでした。
では、このように限られたスペースや条件の中、どのようにすればお客様の興味を惹く商品配置が出来るのか。
ここで必要になってくるのが陳列の工夫であり、お客様が商品を見る際、テーブルの上に乗った商品がどのように見えるのかについての視点を含めなくて考慮することが必要になってきます。
先述の通り、商品をテーブルに平置きしたとしても、大人のお客様が立ったまま商品を見下ろす形で見る場合にはほとんど問題はありません。
しかし、まだ背の低い子どもたちやしゃがんだ大人の目線は低くなっているため、特に工夫することなく商品を並べてしまうと、お客様にとって見やすい陳列からは離れてしまうのではないでしょうか。
このような際、まず最初に優先するのは子どもの目線です。
なぜなら、子どもたちは大人に比べて視野が狭く、手足も小さいため、テーブルの奥側に平置きで置かれた商品に興味を向けたり、自分の手を伸ばしてそれを取ったりすることがまだ難しい場合が多いためです。
その一方、大人の目線は子どもたちよりも高いため、低いところに置かれたものを見るときは遠くのものの方が見えやすくなっています。
以上の点を考慮した場合、特に小さい子向けであるボードブックやオノマトペ絵本、文およびストーリーが簡単な絵本を手前に置くという工夫をすることが出来ます。
このように配置することは、子どもたちが自分で絵本に気づき、自分で手を伸ばして絵本を取るきっかけにも繋がるのではないでしょうか。
商品の配置や置く高さを考えることは、お客様がこちらに興味を向けてくださるかどうかに大きく関わってくると思います。
手に取って欲しい絵本、表紙が魅力のひとつである絵本だからこそ、お客さんの目線に寄り添い、そこを考慮した陳列を目指すことが重要なのだと実感する機会となりました。
○今日の絵本
『すきやき』
作:はらぺこめがね 出版社:ニジノ絵本屋
ニジノ絵本屋レーベルには欠かせない、はらぺこめがねさんの絵本です。
テーマはなんと「すきやき×宇宙」!
聞いたことのあるような、はたまた初めて聞くようなオノマトペたちとともに、広い宇宙からすきやきの具材たちがひとつの鍋に集まってきます。
この絵本はどのイベントでも大人気で、リアルなタッチで描かれたお肉の表紙に、大人のお客様からも子どもたちからも「おいしそう」と呟く声をよく耳にしました。
ちいさなおんなのこの「はらぺ子ちゃん」とちいさないきものの「ぺろ」が全てのページに隠れているので、探して楽しむこともできます。
あっと驚く所に隠れているふたりをぜひ探してみてください。
○今日の思い出
今日の思い出は、ワークショップでの出来事です。
ワークショップに来てくれた子どもたちの中に、塗り絵の絵本を選んで色分けにとてもこだわっていた子がいました。
塗り絵タイプの絵本は、「ページをめくる毎にだんだん登場人物が増えていく」というものだったのですが、その子は「1人目に使った色を2人目に、2人目に使った色を3人目に使う」という色塗りをしていました。
型にとらわれがちな私は、たとえ登場人物が増えても一度色を決めたらそのまま塗り続けてしまうため、その子の自由な色の使い方がとても印象に残りました。
「せっかく自分で作るのだから、もっと好きなようにしてもいいんじゃない?」
こんなことを教えてもらったような気がしました。
○次に向けて
今まで商品の陳列については、お客さんの目線でしか見たことがありませんでした。
例えば大きな本屋さんで、多くの本が本棚に収められて背表紙しか見えない形になっている中、目立つポップが貼られて表紙が見えるように並べてあったら、「あ、この本がおすすめなんだ」と思う程度です。
しかし今回、商品の陳列について「販売する側から考える」という経験をしたことにより、お客様の目線や視野、そして、こちらの意図通りにお客様に商品を手に取ってもらうための工夫について考える機会となりました。
今後のお手伝いでも今回の学びを活かし、販売する側として商品を魅力的に見せる方法を考えつつも、お客様の視点を忘れない陳列を自分なりに考えていけたら良いと思います。
ではまた、次の記事でお会いしましょう!
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