見出し画像

調理実習は最強の問題解決学習である

子どもたちは、調理実習が大好きです。
「なぜ、子どもたちは調理実習が大好きなのか?」
という問いについて主要教科の授業に置き換えて考えてみたいと思います。

はじめから問いがある

私たち教師は、子どもたちを主体的な学習者として学びに向かわせたいので、問いをもたせるために色々なネタや技術を使います。そして、「あれ?」「おかしいぞ?」「知りたい!」という気持ちにさせていきます。導入でいきなり大きな山が来るわけです。
しかし、調理実習では初めから子どもたちは、
「おいしいものを食べるには、どうしたらよいか?」
という問いをもっています。だから調理実習では、子どもたちが意欲的なのです。

知識の価値がある

教師は、ただ知識を伝達することを嫌います。だからこそ、子どもたちに学ぶ目的を持たせ、自ら知識を吸収してもらいたいと願います。
調理実習の場合、「おいしいものを食べるのは、どうしたらよいか?」という問いがはっきりしていますので、教師の伝達する知識を子どもたちは自ら学ぼうとします。調理実習中、教科書は必要な知識がのっているものとして、子どもたちは自ら活用していきます。主要教科でこんな子どもの姿があったらいいですよね!!

自ら教科書の知識を吸収。写真に撮ってあとから見せて価値づけします。


価値ある協働作業

調理実習は時間との勝負でもあります。45分×2時間のなかで、下準備、調理、盛り付け、食事、片付けの全てを終わらせなければなりません。どうしても、グループ内での協働が必要になります。一人一人の力がなければ、食べることができませんので、協働作業に意味が生まれてくるのです。

一人一人が役割をきちんとこなしています。


試食という振り返り

よく学習の振り返りが重要だと言いますが、調理実習はダイレクトです。つまり、試食することが、自分たちの活動の振り返りになるわけです。焦げてしまった…火加減をどうすればよかったのか。味がしない…分量は正しい方がよい、などですね。教師はあらかじめ、実習中の様子を写真に撮っておいて、次の家庭科の時間に見せてあげることが重要だと思っています。教師は指導者、というよりも伴走者です。学ぶ主体としての子どもを伸ばすために、写真を撮って評価することでサポートしていきます。

家でも調理「生きる力」へ

調理実習は、すぐに生活の中で生きる力になります。学んだことを生活の中で生かすことで、より学ぶことが生き生きしていきます。

まとめ

主要教科でも、調理実習を思い出しながら、はっきりした学びの形ができればいいなと思います。
問い→知識吸収→仲間との協働→振り返り→実生活での活用
これらの流れを意識して、調理実習のように子どもたちが生き生きと学べるようにしていきたいものですね。

                  三浦健太朗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?