ヒックとドラゴンを見て欲しくて回しものになります。(ネタバレなし)


公開されたばかりの「ヒックとドラゴン聖地への冒険」。
日本では知名度はイマイチだが数々の賞を受賞している不朽の名作だ。
1作目は最高の出来だったのにマーケティングがイマイチなのとトイストーリーと重なったのと
口コミでリピーターが増えたころにはもう上映館がほとんどなかった。
1日1回上映のところなんか早朝にも関わらず予約で満席だったのに。

その結果ヒックとドラゴンの2作目は日本での劇場公開がなかった。
ありえない、2がないとかそんなこと許されるのか!!
ブルーレイで買って家で鑑賞し、正しい2作目としてのクオリティに大満足も、
これをなぜ劇場で見れないのか…と悲しくなった。
ヒックとドラゴンはなんといってもその飛行シーンの爽快さ、スピード感
劇場で観るべきすべてがつまってる。
3D上映もあんなに3Dが意味を持ったのは初めてじゃないだろうか。
箱庭感からそこに存在しているかのような奥行きが、
3Dの意義とは飛び出すことではないのだと教えられた。

ちなみにこれが1作目のヒックとドラゴンの映画評価の1つだ。

https://movie.maeda-y.com/movie/01492.htm

そしてヒックとドラゴンは2作目をすっとばして3作目の劇場上映が決まった。
ヒューめでたい!!署名活動してくれた人ありがとうそしてありがとう!!

そんなわけで2のトラウマがあるので全力でヒクドラをダイマしようと思う。

ヒックとドラゴンは映像・キャラ・ストーリー・テーマ・音楽・演出、どれをとっても超優等生だ。
とりわけ音楽の壮大さとドラマチックさはキャッチーで素晴らしいので、
全然関係ない番組のBGMによく使われる。
だから多分絶対耳に馴染んでると思う。

キャラはどれも濃いのだが、胸焼けすることはない。
そこには妙にリアルな「いるよねこういう人」感がある。
アメリカのアニメーションでは珍しいタイプかもしれない。
主人公のヒックは貧弱で役立たず、と思われている。
でも極端ではない。
ドラゴンと戦う立派なバイキングを、一応目指してはいる。
力がないのでそのかわり工作が得意だ。いわゆる理系だ。
子供のくせにいろんなものを発明し、
航空力学を理解し設計図を元に尾びれを作れちゃう。アメリカ版キテレツ大百科だ。
この特技は、力がないから現場より鍛治手伝いさせられていたから鉄筋パーツから作れるのだ。すごい。

みんなと同じ行動を取らせてもらえないので独自に何かしようとしてたら
伝説のドラゴンに遭遇してしまった。(しかも発明品が当たってしまった)
しかしここでヒックが単純な博愛精神ではない。
自分も弱いからこそ、その繊細さで相手の怯えに気づくのだ。
そしてヒックはドラゴンに対し、「戦う」と違うアプローチを試みる…

ここで描かれるドラゴンたちには野生の動物の営みや心の共有がある。
単純たる強いだけのモンスターではない。
そのことに気づいたヒックは、傷ついたドラゴンとともに常識を覆す挑戦を始める…

ドラゴンとヒックのやりとりは一度は動物を飼ったことのあるもにはたまらない胸に迫るものがある。

この物語には愛があり、問いかけがあり、挑戦があり、代償がある。
覚悟が曇らせる現実や、強さが見えなくさせる光景がある。
英雄が世界を救った万歳だけで終わらない心を温め、考えさせられる物語がある。
感動も爽快もカタルシスも興奮もある。
強きヒロイン・アスティの「…飛べ!!」も「何かおかしなことするんでしょう?」も最高のセリフだ。
不思議とヒックとドラゴンにもMOTHERを感じさせるものがある。

ちなみにヒックの成長した姿とトゥースの可愛さは100%日本人に刺さるデザインなのでぜひ(スタッフに日本人が)


ここまで読んで前作知ってる人はお気づきだろう

わたしは「ヒックとドラゴン1作目の話しかしていない」のである。

だって3は前作を見てからじゃないと語れないから!!前提が違うから!!!!

というわけでネットフリックスでもなんでもいいから
1を見てから幻の聖地見に行ってくださぁい!!

私が見に行った時、満席ではなかったのものの、見た人がエンドロールの後拍手が起こりました。舞台挨拶でもないのに映画で拍手ですぞ…(ぼくもした)

この作品が3Dで見れないのが悲しいのでディレイでいいからどっかやって…

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