見出し画像

「実験!新潟デルタオンライン vol.6」レポート(後編)

こんにちは!
新潟デルタみっちーです。

少し間が開いてしまいましたが、前回の「実験!新潟デルタオンライン vol.6」レポート(前編)の続編、をお届けします。

LT.2 「フロントエンジニアとデザイナー対談 〜 効率の良いデザインデータの作り方 〜」 Mikawa(クーネルワーク) × 美咲(THREE) ... 時々 みっちー

次は、新潟デルタスタッフのデザイナー×エンジニアがお送りするオンライン対談です。

テーマは「効率の良いデザインデータの作り方」。
WEBやアプリを作る際に必ず通る「デザインデータ」のやり取りについて、どうしたら齟齬なく仕事を進められるか、です。

<二人のプロフィールはこちら>
阿部美咲(美咲ちゃん)【WEBデザイナー】
三河美幸(みーみー)【フロントエンジニア】

画像1

(↑こちらは「デザイナーさんいらっしゃいますかー?」と問いかけしている図)

(1)サイズ問題

画像2

まず最初は、WEBサイトを作る際、必ず生じるサイズ問題について。

今時は基本レスポンシブなので、エンジニア的には、渡してもらったデザイン以外の時の大きさの時どうなるの?を知りたいと思っています。デザイナーから渡された1枚の絵からは、サイズが変わった時の挙動までなかなか想像できません。

エンジニアとデザイナーの経験値の差によっても、どちらかがイニシアチブをとってこの問題を潰していくか、で動き方が変わりそうだけど、ディレクターがいるなら、ディレクターが先を見据えて調整した状態で指示だしして進めていくのがベストです。


ただ、「デザイン重視でそれに合わせてフロントがサイズを調整していく」のか、それとも「サイズ重視でデザインを合わせていく」のか、案件によっても変わります。

その上で、チーム構成に関わらず、このサイズ問題についての「共通の解決策」はないかを話し合いました。
そして、挙がったのが以下です。

【サイズ問題についての解決の糸口】
(1)とにかくこまめにコミュニケーションをとる
・この問題の基本中の基本
・怖いのは、お互いが「知ってるだろう、わかってるだろう」状態
・言ってないことは基本伝わってない!って思った方が良い
(2)「この問題は絶対ある!」前提でプロセスに必ず入れる
・ワイヤーの時に早めに固められると良い
(3)途中で変更があった場合には情報を全員とシェアする
・デザイナーもエンジニアも自分だけで聞いて解決せず、必ず、「こういう要望あったけど大丈夫?」と声をかける
(4)可能な限り早くデザインシステムを固める
・デザインシステムを意識しながらデザインを進める

(2)フォント問題

画像3

次はフォントについて。
デバイスフォント以外は、Googleフォントや、Adobeフォントを基本的に使うようにしてる、ということで、デザイナー美咲ちゃん&エンジニアみーみーは合意しました。
どうしても拘りたい場合は、SVGやPNGを使うとのこと。

ポイントとして、日進月歩でアップデートしているブラウザに対応した適切なフォントを選ぶためには、やはりデザイナーもエンジニアも常にブラウザアップデートや新しいサービスは追う必要があります。
どのブラウザで見ても綺麗に見えて欲しい!というのは、デザイナーもエンジニアも同じですよね。

そして、、、フォント問題の最大のネック、古いブラウザ対応について。
フォントだけでなく、コーディングにも大きく関わるのが、どのブラウザを対象とするのか、です。
ターゲットユーザーによってももちろん変わりますが、

「仕様の段階でディレクターに古いブラウザは対応外にするよ、などしっかり決めてきて欲しい!」

という、現場からの切実な声が。w
昔作ったサイトの修正となると、いろんなハックを使っていたりするので、コードが混沌としてきます。

古いブラウザはなるべく対応したくないっ!!!!

満場一致の意見でした。w

また、フォントの流行りもあるので、新規リリースされるサイトは細かくフォントサイズや行間などをよくチェックするようにすると、流行チェックができそうです。

(3)インタラクション問題

画像4

デザイナーの美咲ちゃんから「デザイナーが実現したい動きはどうやって伝えたらいい?」との質問が出ました。
それに対して、エンジニアみーみー的には「参考サイトを見せてくれれば良いよ!」とのこと。

ただ、よくあるのが「このインタラクションは実現できない!」問題。
他のサイトで使われていたとしても、違うデザインでは物理的に実装できないこともよくあります。

そんなとき「できない!」と、お互いが突っぱねるのではなく、「ここまでは実現可能」、「こっちではどう?」という歩み寄れる着地点を見つけるために引き出しを持つことは、デザイナーにとってもエンジニアにとっても大切です。
何度もすり合わせてお互いがアップデートしていけると、さらにお互いの技術力と引き出し拡張のために良さそうですね!

そして少し休憩を挟みました。

画像5

↑発表が終了し、リラックスムードのデルタチーム。w

LT.3 「フルリモートのデザインチームGoodpatch AnywhereからみるVUCA時代の組織論」齋藤恵太

画像6

トリを務めて頂いたのは、Goodpatch Anywhereの事業責任者、齋藤ケイタさん。

画像8


Goodpatch Anywhere(以下、Anywhere)は、Goodpatchのデザインパートナー事業から「東京のオフィスでフルタイムで働く」という制約を外してみた実験組織です。
日本や世界各地から集まるプロフェッショナルが100名を超え所属していて、基本的にプロジェクトはオンラインで完結します。

▼Anywhereがオンラインで使っているツール

画像7


立ち上げから1年半。リモートワークのノウハウは色々あるので是非参考にしてみてください!

▼Goodpatch Anywhere式リモートコミュニケーションマニュアル
https://note.com/gp_anywhere/n/n85b1dd82ff36

(1)現在の世の中について

現在、VUCAの時代と言われていて、めちゃくちゃ変化が激しい時代です。

VUCAとは、

Volatility 変動
Uncertainly 不確実
Complexity 複雑
Ambiguity 曖昧


のことで、答えなどない、ということが前提で動かなければなりません。

また、かつてないほどソフトウェアと人類の距離が近い時代でもあります。
普通の人にとって「手に入れた物が自分の手の中で変化する初めての時代」です。
スマホのアプリが勝手にアップデートするなんて!!
「超VUCA状態」と言えます。

それは、どんな企業もイノベーションを起こさないと埋もれてしまう世界です。綺麗事じゃなく、そうしないと死んじゃう!という世界であり、戦い方を変えないと生き残ることしかできないことを意味します。

(2)ミクロの視点

次に少し視点を変えて、ミクロの世界「人を動かすのってめっちゃ難しいよね」というお話しです。

埼玉県の高齢者を対象に「薬の飲み残し」の調査レポートを見ると、もらった薬をすべて飲まない人(言われたこと守らない人)はなんと100%
半分の人はただ忘れていたという理由です。

つまり、行動変容や習慣化はとても難しい。

それを考えると、私たちが作ったサービスはもっと使ってもらえないはずです。
サービスをリリースしてダウンロードしてくれた人はいても、数ヶ月後には使ってもらえてない!ということはよくあることです。

原因は「誰もユーザーのこと見てなかった」。

頑張って作っても結果、ユーザーのことを見てなかったら成功しません。
そして、VUCAの時代のユーザーのことを学ぶには、とにかくたくさんの学びが必要です。

(3)学びを積み上げていくしかない

プロダクト開発には、ユーザーリサーチ、プロトタイピング、インタビュー等々、ユーザーに対する学びを積み重ねることが必要です。

UXデザインは仮説検証プロセスです。
つまり、仮説が検証されたときに人は学ぶことができます。
学びの量は成功確率に比例する(より安定してヒットを出すことができる)ので、成功するためには、ターゲットについての学習量を最大にすることが不可欠です。
「学び続け、確率の世界で戦うことを認識する」ことが大切なのです。

しかしVUCAの時代なので、状況はどんどん変わります。
必要なのは「変化する以上の速度で学ぶ」ということ。

また、アプリやサービスは専門領域が広く、一人だけで学ぶことは不可能なため、組織としての学習スピードが求められます。

結論としては、「学習速度の早いチームが最強!」

画像9

「偉大なプロダクトは偉大なチームから生まれる」と昔から言われている裏付けにもなります。

(4)心理的安全性の担保

そして、Anywhereが大切にしていることに「心理的安全性」があります。
Googleの「re:Work」に掲載してある、成功する組織論です。

心理的安全性とは、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。

心理的安全性が高まると、

・コミュニケーションの量が増える
・流通する情報が増える
・多様な意見が出るようになる
・アイディアが有効利用されるようになる
・楽しい(離職率の低下)

という組織変化が起きます。

心理的安全性を高めるために推奨されることとしては、

・仕事を実行の機械ではなく学びの機会と捉える
・自分が間違うことを認める
・好奇心を形にし、積極的に質問する

これらはすなわち、学びの姿勢に他なりません。

つまり、
「心理的安全性が高まると学べるチームになる」
ということです。

そして、Anywhereが実践していることとして、

・「心理的安全性を保つのはあなた」と伝える
・コミュニケーション量をとにかく向上させる工夫をする
・リアルタイムにすべてを共有する

などが挙げられます。

「心理的安全性の高い学べるチーム」でプロダクトを成功に導きましょう!!!

はじめての「オフライン勉強会」を開催して

準備から実施まで紆余曲折あり、若干の不安要素を残したまま迎えた当日でしたが、いつものように「参加者の方々の民度の高さ」に支えられ、想像以上にスムーズに開催できました。

ありがとうございました!!!

当日は、Zoomのコメント欄も活発に動き、イベント中も様々な質問が飛び交いました。

料理をしながらや、県外から等、オンラインイベントならではの参加者の方にもたくさんご参加頂きました。
場所にとらわれず、また、家にいながら気軽に参加できるのはオンライン開催の醍醐味ですね!
また、懇親会もとても盛り上がり、約15名の方にご参加頂きました。

その場でしか話せない、あんな話やこんな話も聞けてとても楽しかったです。
本当にありがとうございました!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?