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【外部大学院入試 合格体験記】 東京大学大学院・情報理工学系研究科・電子情報学専攻

割引あり

自己紹介

初めまして、Unyeと申します。
この度2024年度大学院試験で、東京大学大学院情報理工学系研究科 電子情報学専攻早稲田大学大学院基幹理工 情報通信学科の双方から合格をいただきました。
提出書類で必要な英語は最終的にはTOEFL101点、TOEIC960点のスコアを取得しました。

自身は早稲田大学生でもなく、ましては東京大学の生徒ではありません。
いわゆる学歴ロンダと言われる、外部の大学から大学院合格に向けて勉強した過程を2万文字以上に渡り、詳しく記していきたいと考えております。

学歴ロンダって馬鹿にされたりしながらも、頑張りたいと考えている方に少しでも参考になればと考えております。

プライバシーのため、私が学部時代に通っている大学はS大学の情報学科とさせていただきます。
アルバイトもし、運動サークルにも参加してきた普通の学生です。

超余談ですが、修士(マスター)にも合格し、受験期中にApexでも初めてマスターになれました。


本記事では、以下の目次に沿って解説させていただきます。


情報理工学系研究科 電子情報学専攻とは

『電子技術に立脚したコンピュータ・情報処理技術(ハードウェアとソフトウェア)、情報ネットワーク技術、通信システム技術、信号処理技術、メディア技術を総合的に扱い、その高度化と新技術の創出を可能にする教育・研究を目的とする。』 
とホームページに記載がある。

電子情報学専攻の他にも

  • コンピュータ科学

  • 数理情報学

  • システム情報学

  • 知能機械情報学

  • 創造情報学

の計6専攻もあります。



専攻選び

受験をする上で、どこの研究室を志望するかを決める必要があります。
基本的には「この研究をされている〇〇教授の研究室に所属したいから、この専攻を受験する!」と決めるのが理想ですが、現実はそうも簡単ではありません。

実際は各選考に応じて専門科目の出題範囲がゴロッと変わります。
よって学部時代に学んできた分野がその専攻の専門科目の出題範囲に含まれるか否かによって、受けられる専攻が限定されてしまいます。

参考までに私はメディアアートに関する研究を行いたくて研究室を選んだところ、情報理工研究科の知能機械情報学専攻と電子情報学専攻に私が興味をもった教授がいました。
しかし物理を大学時代に捨てていた私は、知能機械情報学専攻で出題される専門科目の機械系関連分野(機械力学,制御, メカトロニクス,ロボティクスなど)はさっぱりでしたので、その時点で電子情報学専攻一択でした。

幸い電子情報学専攻は専門科目5つのうち3つを選ぶ形式だったので、自身が学んできた分野を選択することができました。

もし学部2、3年生が今この記事を見ているのであれば、しっかり受験したい専攻の専門科目の範囲を調べた上で、履修を組むのがベストだと思います。



併願先

上でも記した通り、東京大学大学院情報理工研究科電子情報学専攻早稲田大学大学院基幹理工情報通信学科、と自身が所属しているS大学院を受験しました。
しかし、S大学は受験日がかなり遅く、すでに東京大学から合格を頂いていたので結局受験しませんでした。



就活か院進か

これを決定するのに非常に時間を要しました。

後ほど詳しく説明しますが、私は学部3年の9月まで大学院に進学するのではなく、就活して早く社会に出て活躍するのもいいと考えていた。

10月に某外資系コンサルのエンジニア部門の夏のインターンに5日間参加するも、周りの参加者が9割5部大学院所属で、自身とのレベルの圧倒的な差を実感し、絶望。

就活ではなく大学院に進学することに決定。



アルバイトいつまでしたか

私は学部4年の5月までアルバイトを続けていました
それまでもずっと細く週に1、2回やってきただけだったので、学業とかに影響があったわけではありませんが、受験の3ヶ月前はメリハリつけて勉強したいと考え、院試シーズン終了の9月まではお休みをいただくという形にしました。(店長ご協力頂きありがとうございます)

他の友人は気分転換として月に2、3回だけ入るという人もいましたし、実際それでも良かったかなと今になっては思います。(本当にお金が途中なくて、クレジットカードの返済に追われるのが一番のストレスでした)



研究or院試勉強

自分の研究室は非常に緩く「毎日必ず来ないと行けない」とかのルールは全くないし、何なら基本週1でした。
外部院試も応援してくださる非常に良い教授でした。本当にありがとうございます。

一方、研究室によっては毎日行って研究しないといけないようなブラックな研究室があります。友人にもいましたが院試の勉強に影響が出てきてしまう為、研究室配属の際に極力避けましょう。

研究者としては正しいですが「研究」>「院試」になってしまいます。
研究も院試も全部両方やれるほど、東大院試は甘くないです。



研究テーマ決め・研究計画書はどうしたか

研究テーマ決め

6月にA4の研究計画書を4枚も提出する必要があります。
そして当たり前ですが、それを書き始めるには自身の研究テーマが定まっていないといけません。

東大情報理工研究科の出願期間(2024年度)
https://www.i.u-tokyo.ac.jp/edu/entra/2024_adm_j.pdf

私の大学では4年次に研究室の配属が定まり、普通の学生であれば研究テーマが定まるのが7月であったり、遅ければ9月とかになっています。
このスケジュール間で、研究を進めてしまうと出願に間に合わないので私は配属後すぐに担当教授と何度も話し合い5月には研究テーマを定めていました。

そこから関連研究に関する論文を読み漁り、必死に何が課題かを考え、担当教授と「〇〇を用いて解決できないか」などと話し合うことで学部で研究する内容を詳しく詰めていきました。

ここで注意していただきたいのは、この時に決めた研究する内容は、文字通り学部生で研究する内容となっていて、実際に大学院でやりたいことではありません。

しかし大学院受験する上では、「私は大学院でこの研究をさらに発展させることで、〇〇を実現したい。」というような書き方で研究計画書を書きました。

人によっては、「第一志望の教授が研究されている〇〇を大学院入学後に研究したい。」という人もいるだろうが、この技が通用するのは自身が学部で研究している内容がよっぽどその教授と同じテーマを扱っている時のみです。

というのも、教授はその研究分野のスペシャリストです。
私たちの数百倍に及ぶ知識を持っているため、下手なことは言えませんし、慎重に面接時の応答や研究計画書を書かないとボロが出てしまい、詰められてしまいます。

よって私としては、
「学部で研究しているこの内容を引き続き大学院で研究したいと考えている。
なぜなら御研究室では〇〇に関する研究を行っており、これらを組み合わせることでこのような新しい体験が生まれると信じているからです。」

という体で面接及び研究計画書を書いて行くのお勧めします。

また上でも書きましたが研究計画書はA4を4ページです。
とてつもなく多いです。

比較として、私の大学ではそもそも研究計画書を書く必要がありません。
早稲田大学の情報通信学科ではA4半分の欄に研究したい内容を書く程度です。
よって、研究計画書にはかなりの時間を割かないといけません。
参考までに私は3週間ほどかけて研究計画書を完成させました。

4枚と非常に多いものの、参考文献は書きますし、その他の特記事項とかで文字数を増やすことができるものとなります。

私の研究計画書のフォーマット


研究テーマ
氏名
入学の目的
研究計画書
・研究背景
・関連研究
・本研究の目的
・提案方法
・評価方法
・研究の新規性
・結果の予測
参考文献
その他の特記事項


という流れで書かせていただきました。

そして研究計画書のルールに明確に記されていないのですが、私は写真を1枚挿入しています
(担当教授に4枚もあると伝えたら、「流石に写真をつける前提でしょ」と言われました。)
またその他の特記事項には私の今までの開発経験や、強みをベラベラと書き込んで文字稼ぎをしています。

大体私はこれで4000文字ほど書いてA4を4ページ丸々書くことができました。

研究計画書や教授からの推薦書などの書類を提出するのが最初の第一選考です。
例年どうやら10%ほどが落ちるとのことでしたので、しっかりと書かないと落ちますので気を抜かずに全力で書きましょう。
(私の年は受験者も少なく、書類落ちは0人でした)


ここで一番重要なのはやはり研究計画書の
研究背景
本研究の目的
評価方法
研究の新規性
結果の予測
如何に論理的にかけているかだと思います。
そしてこの研究を行うことでどのような結果が得られ、社会にインパクトを与えられるかを伝えられるようにしてください。

これは自身の研究室の教授ないし先輩方に相談し、添削をなん度もしてもらうことが一番の早道だと思います。



利用した参考書(対策方法)

(以降Amazonのリンクを貼っていますが、Amazonは高いのでメルカリで中古品を書いましょう。
受験終わって同じ値段で売り直すことも可能なのでノーダメージです。)

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