見出し画像

国が違えば考え方も違う(スポーツ選手の国籍変更について)


いきなりですが、みなさんは「帰化」という言葉を聞いたことはありますか?

簡単に言うと、国籍が変わるということです。
日本人の私が、正式な手続きを経てカナダ人になったり、フランス人になるということです。日本では、国籍は1人1つしか持てないと法律で決まっているので、他国に国籍変更すると日本人ではなくなるということになります。
(国によっては二重国籍、多重国籍が認められている国もあります)


今回は、スポーツ選手の帰化について、私が実際に外国の人から聞いた意見を紹介します。


1.日本人の帰化に対する先入観(スポーツ)

スポーツの世界でも、帰化に対する考え方は様々あると思っております。例えば、日本人の中でよくある声として、

「日本人のチームになんで外国人が入っているんだ」
「日本人最初の100m9秒台は、日本人に出してほしい(私がやっていた陸上競技の100m競走での例)」
「外国人の力を借りるのはなんか腑に落ちない」
「ハーフの選手は強いな(速いな)」


こういう意見がよくあると思います。
(私はこのような意見には反対派ですので、気分を害した方がいらっしゃいましたら申し訳ありません)

サッカー、ラグビー、陸上競技など最近では外国人の帰化選手やミックスの選手が多いですね。

実は、中学生だった当時の私も同じような考えを持っていました。(世間知らずですいません)

2.中学生だった私が受けた衝撃

ある日、アジア大会の陸上を見ていた時の事。
「アジアでは日本がトップでしょ!」と思い込んでいた私にとんでもない光景が飛び込んできました。



カタールのFemi Ogunodeが200mと400mの二冠を達成!



えっ? うそでしょ? 日本がアジアでは最強じゃないの?
しかもカタールってどこの国?
藤光さん(200m)や金丸さん(400m)が負けた?

こんな衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています。

カタール代表のFemi Ogunode選手。当時19歳ながら2010年アジア大会で200mと400mの二冠を達成。その後は100mと200mに種目を変更して世界の舞台で活躍。2014年世界室内陸上の60mで銅メダルに輝くなどアジアを代表するスプリンター。かっこいいなぁ。


気になって彼の事を調べてみると、

んっ? 彼はカタール人なのにナイジェリア出身なのか。え、てことは強い選手を集めるためにカタールはオイルマネーで選手を集めているのか?
なんかそういうやり方っていいのかな?

こんなことを思いました。
なるほど、スポーツにはそんな人もいるんだなぁ~と思いましたね。

ところがその後、私の考えを変える運命の出会いがありました。
(日本人なら外出ろよくんが高校生になった時の話です)


3.エジプト人の少年との出会い

まぁ、出会いと言っても、たまたまFacebookで友達になっただけなのですが。

どんないきさつかは忘れましたが、エジプト人の少年と友達になりました。彼も陸上をやっているみたいで、16歳にしてなんと400mを48秒台で走る選手ということではありませんか!! 速い!!!

そんな彼と帰化選手についてメッセージをしていました。


筆者
「帰化選手についてどう思う?」

エジプト人の少年
「ん?帰化?何のこと?」

筆者
「ほら、例えばアフリカの選手が中東に国籍を変更してその国の代表になることだよ。カタールのFemi Ogunodeとかさ」

エジプト人の少年
あぁー!! とてもいいことだと思うよ!!




えっ? 今彼は何と言った? とても良いことと言ったのか?すごく疑問に思い理由を聞いてみる。

筆者
「なんで良いことだと思うの?」

エジプト人の少年
「自分の国の環境が悪くて、スポーツを続けられないのなら、良い国に移住してスポーツを続ける選択がベストだと思うな!」
「僕もこれからフランスにいる叔父さんの所へ移住するから、そこで陸上を続けられるといいな。エジプトは今情勢があまり良くないからね。」






ハッと気づかされました。


そうか、国が違えば、自分がいる環境が違えば、意見も変わってくるのか。
自分の中で衝撃が走りましたねこの時は。

日本は比較的裕福な国だから、国籍を変えてスポーツをすることは疑問に思う人が多いけど、情勢が良くない国の人たちからすれば、良い国に移住したほうが生活が豊かになるよなぁ。

筆者はそんな風に感じました。


※先ほど紹介した、カタールのFemi Ogunode選手も、当時ナイジェリアの陸上競技連盟とトラブルがあって、そんなときにカタールからお誘いがあったそうです。

4.学んだこと

人、物事を知る時にはそれにどんな背景、バックグラウンドがあるのかを知ることが大事である。

こんな事を学びました。
この気持ちは今、大人になった筆者にも心の奥底にずっとあります。


大事なことです。


みなさんも参考にしてみてくださいね。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?