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中国の大学で日本語教師になるには

2019年から中国の大学で日本語教師をしています。
興味がある方のために自分の体験談を含めて簡単に情報をまとめてみようと思います。

なるには(資格)

労働ビザ(Zビザ)の関係上大学卒業は必須です。学部学科は問われません。
それに加えて日本国内の日本語教師として働くのと同様に

①大学で日本語教育が主専攻または副専攻
②日本語教師420時間講座修了
③日本語教育能力検定試験合格

以上3つのうちいずれかを満たしていることが必要になります。
私の場合は2019年に大卒+②で労働ビザ(Zビザ)を取得しました。
資格なしでもビザを取れたという話も全く聞かないわけではありませんが、
基本的には①〜③の資格がないと難しいのではないかと思います。

採用に関しては、以上の条件を満たしていればどこかしらの大学には受かるのではないかと思います。
高給取りならともかく、講師という立場で中国で働きたいと思う日本語教師有資格者というのは少数派なので、常に人手不足です。
修士号を持っていれば更に歓迎される傾向にあるようです。

給料

6000元〜10000元程度のところが多いようです。
私の場合は約8000元、日本円で15万円程度(2023年1月現在)です。日本を基準にすると円安であればあるほど嬉しいですね。
学期末に少額のボーナスや若干の昇給などがある場合もありますが、あまり期待はできません。
夏休みや冬休み期間に給料が出るかは大学によって違います。私の場合は年10ヶ月分給料が出るという契約です。

待遇

授業時間以外は出勤しなくていいので自由な時間は多いです。
夏休みや冬休みは授業がないので休みです。
教員寮が無償提供され、光熱費なども大学負担の場合が多いです。
一方で医療保険などは非常に脆弱なため、もし大きな病気などになったら私の場合は帰国すると思います。民間医療保険などもあるようですが…

仕事

文法など基礎的な部分は中国人の先生が指導し、日本人は会話や作文を担当することが多いです。授業スタイルは本当に教師によってそれぞれですが、基本的には指定される教科書があるので、それに沿った内容を考えます。
どの程度までしっかり作り込んで授業をするかは個人のプロ意識や良心によるところが大きいかと思います。私の大学もそうですが、中国の大学は基本的に放任主義のところが多いようです。(もちろん、政治的な内容などは絶対にNGですが…)
授業以外には交流会、作文コンクールの指導などがある場合もあります。
授業時間は大学によって違いがあるのですが90分〜100分(大学によって異なる)の授業を1回として、週6回〜10回程度が多いかと思います。
私の場合は学期によっても違うのですが5回〜7回程度でした。

まとめ

短い労働時間で最低限の生活ができるという点ではいい仕事だと思う方もいらっしゃるでしょうか。やはり労働時間の短さ、夏休みと冬休みがあるという点が仕事としての最も魅力的な点かと思います。
しかし個人的には普通に仕事をしているだけでは昇給や昇進などの可能性は全くないことから一生の仕事にするのは厳しいとも思います。
一年契約なので何かの事情で打ち切られてもおかしくありませんし…
海外の日本語教師からのキャリアアップというのはなかなか難しいものがあるようにも感じています。

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