なんで眠るの?(4) -日々を健やかに-
─「さて、眠ることの役割 よっつめだ」
眠ることには、
「脳の中の情報を整理」して「記憶を定着」させ、
「免疫の機能を高めて、病原体など異物に抵抗できる力をつけ」、
体重だとか、体内の成分だとかいった「わたしたちのからだの状態」を「一定に保つ」、といった役割があるんだったよね。
そしてよっつめ。
今回は「気持ち」の問題だ。
なんで眠るの?(4) - 日々を健やかに -
十分に眠ることは、
「健やかに、元気に」毎日過ごすことに、大いに役立っているんだ。
「眠ること」は、なんといってもまず、いきものにとって基本的な生命現象だ。
わたしたちが安全で、健康な状態でいられるということに、大きな影響がある。
わたしたちが何故眠るのか、はっきりした答は分かっていない、と前に話したけれど、逆から考えると分かり易いかもしれないね。
忙しくて睡眠不足が続くと、頑張りたいのに、やる気が起きなかったりしてますます大変だったりしないかい?
普段ならちゃんと出来る簡単なことが、なんでこんなことに!と思うようなことになる、とか。
例えばそうだな、ご飯を作ろうと思ってキッチンに立っても何だか要領が悪くてやたら時間が掛かるとか、こんなところで転んだりしないのに!というところで転ぶとか、とんでもないところで物を落とすとか。
からだの異常がなくても、気持ちが落ち込んでしまって元気が出なくなるような病気になってしまう恐れもある。
とにかく、
集中力は落ちて注意力散漫になるし…
自分の気持ちがコントロールしにくくなったり…
何かを生み出す力や論理的に考える力も落ちて、意欲が無くなって来るし…
こんなんじゃだめだーって落ち込んで…
ストレスがたまって…
果ては認知症の発症リスクを上げるといわれているアミロイドβタンパクという物質が脳に蓄積されてしまって…
こころの病気のリスクも上がるし…
上げていけば本当にいろいろあるけれど、ちゃんと眠らないといいことはない。
同じように暮らしていくとしても、元気に気持ちよく、日々を送れた方がやっぱり嬉しいよね。
気持ちをしっかり健康に保つためにも、毎日ちゃんと眠って自分のこころを労わってあげようね。