なんで眠るの?(2)- 風邪をやっつけろ!-
─「眠ることの役割、ふたつめはなぁに?」
─「そうだね、今日は免疫の話をしようか」
なんで眠るの?(2) - 風邪をやっつけろ!-
睡眠の役割、ふたつめは、免疫機能を高めること、だよ。
うさみんが風邪をひいちゃったとき、ぐっすり眠ろう!ってすすめたよね。
風邪とたたかって治すのも、眠ることの大事な役割のひとつなんだ。
わたしたちが風邪をひいてしまったとき、それを治そうとするのは免疫の機能だ。
風邪をひかないようにするのも免疫の機能だね。
免疫機能というのは、細菌やウィルスなどの病原体や、もともとは体内に無かった異物から、わたしたちのからだを守る仕組みだ。
疫(「えき」、つまり簡単に言うと病気だね)から、からだを防御することだから、生体防御機能といったりもするよ。
お腹を壊したり、風邪をひいたりするのは細菌やウィルスの仕業だ。
異物というのはわたしたちにとって毒になるもののこと、例えば、食べるとアレルギーを起こすものだとか、花粉などもそうだね。
十分な睡眠には、この免疫機能を高める役割がある。
よく眠れていないと、免疫の働きは低下してしまうんだよ。
コルチゾールというホルモンや、免疫グロブリンという一種のたんぱく質は、免疫に関わる機能を持っているんだけれど、睡眠時間が足りなかったり、うまく眠れていなかったりすると、分泌が上手くいかなくなる。
寝不足になると、たった一週間でも、ちゃんと寝ていた人にくらべて、風邪をひきやすくなるんだよ。
免疫の機能が衰えていると、外から入って来るものに上手に反応することも出来なくなる。花粉症などのアレルギーや、アトピー性皮膚炎などがひどくなってしまう恐れもあるんだ。
いつも言うことだけれど、わたしたちは皆「ちゃんと寝なくちゃだめ」だ。
「眠ること」は、いきものが生きていくうえでとても大切なことなんだよ。
小さい頃は、眠ることなんてあんまり気にしないよね。学生時代には楽しくてはしゃぎ過ぎて、夜ふかししがちかもしれない。
おとなになって仕事を持つと今度は、やれ「大事な仕事が」とか「おつきあいが」とか、つい自分に向かって睡眠不足の言い訳をしたりする。
でも、そんなふうに「寝ないこと」に慣れてしまったら危ないよ。たまった睡眠不足の解消は案外大変なんだ。
まずは気持ちよく眠って、気持ちよく起きて、元気に毎日を過ごそうね。