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うさみんの楽しいおうち - 日本ベッドハカセと眠りの話 -

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うさみんとハカセの眠りにまつわるお話。うさみんと仲間たちに、日本ベッドハカセがあれこれ語ります。最初は、眠りに関するよく聞く簡単なお話から、やがてはマットレスを試すときのコツまで… もっと読む
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2023年1月の記事一覧

居心地のよい寝場所をつくろう

─「うさみーん! ベッドの上、いろいろ散らかしっぱなし!」 ─「いい寝床あってのよい眠りだ」 居心地のよい寝場所をつくろう 寝室環境は大切にしよう。 ちょっと難しい言い方になるけれど、寝ている間は、生物にとって生命の危機管理がおろそかになるときでもある。 意識レベルは下がって、筋肉は弛んでいるし、体温も下がった状態だからね。 この前、古代の人の話をしたときにも、少し触れたよね。眠ることはとても大事だけれど、ある種の生命の危機でもあるわけだ。自分が安心できる場所でない

眠るに限る

─「うさみん 風邪ひいちゃった? 無理しないで、早く寝ようね」 ─「風邪をひいたら『ノンレム睡眠』だ!」 眠るに限る 楽しくてはしゃぎ過ぎて眠れないとか、悩みごとがあって眠れない、とか、気分によって眠れないことってあるよね。 気分が睡眠を左右するのと同じように、身体の具合も睡眠に影響することがあるんだ。 激しい運動をしたりして疲れたときにも眠くなるね。 でも特にすごく運動したというわけでもないのに、ちょっと具合がおかしいなあ、何だか異様に眠いなあ、と感じるときはない

古代の人も安眠を求めていた

─「むかーしの人って『眠り』とか『夢』とか、今よりずーっと特別なものだと思ってたみたい」 ─「うん、そうだね。古代の人たちも、眠ることは大事だって分かっていたんだよ」 古代の人も安眠を求めていた 古代の人たちは「睡眠」を畏れ多いものだと捉え、「夢」も何かしら特別なものとして扱っていたようだ。 エジプトにもギリシャにも「眠りの神殿」があって、夢を見ることで神さまのお告げを得たり、病を癒やしたりしていたんだよ。 ギリシャ神話にもローマ神話にも「眠りの神」が登場する。 神

世の中にはさまざまな睡眠のとり方をする生き物がいる

─「そうそう、イルカくんてね、左右の脳が交互に眠るんだって!」 ─「泳いでいようが飛んでいようが 絶対に睡眠は必要だからなんだよ」 世の中にはさまざまな睡眠のとり方をする生き物がいる 例えばイルカ。 肺呼吸をするイルカは、睡眠中でも頭頂部を水上に出して呼吸をする。 呼吸をするには泳がないといけない仕組みだから、イルカくんはずっと泳ぎ続けていないといけないわけだ。 でも泳いでいるからといって、その間ずっと眠らないでいるわけにもいかない。 そこで、バンドウイルカは左脳と右

お日様の恩恵、だな

─「いいお天気だあ!朝日が気持ちいいよ」 ─「朝日とお似合いだな、にこかめくん!」 お日様の恩恵、だな 光には、体内時計のリセット効果があって、 交感神経を優位にする強力なスイッチだ。 太陽のもとでアクティブに過ごすと、ぐっすり眠れる。 それは体が疲労するからというだけじゃない。 光をたっぷり浴びることに、リズムを整える意味があるんだ。 目から入る光は、脳に「睡眠から覚醒に切り替えよ!」という指令を出す信号なんだ。 人は、脳内の視床下部の、視交叉上核というところに

夕方の軽い運動はいいぞ

─「日のあるうちに、お散歩行って来ようっと」 ─「夕方のお散歩、いいねぇ」 夕方の軽い運動はいいぞ 人体には恒常性(ホメオスタシス)の維持機能がある。 眠りにつく頃、深部体温は下がり始め、同時に自然な眠気も訪れる。 深部体温が大きく早く下がると、スムーズに眠りにつくことが出来るんだ。 健康な若い人で、1℃弱下がると言われている。 このとき体の表面は、体温を放出するため温かくなっているよ。 夕方に軽い運動をして体温を上げておくと、 眠りにつくときに向けて体温の高低差

寝床内(しんしょうない)気候の話をしよう

─「眩しすぎるのにも困ってたんだけど… 冬場はやっぱりすごく乾燥してるでしょう?それもちょっと辛くて」 ─「温度・湿度をバランスよく。季節に合わせて工夫をしないとね。眠るときの環境も同じだ」 寝床内(しんしょうない)気候の話をしよう 寝具の中の温度や湿度を「寝床内(しんしょうない)気候」というんだ。 気持ち良く眠るには、寝具の中の温度は体温よりも少し低い33℃前後、 湿度は季節による差も大きいが、50~60%にキープするとよい。 とはいっても、実際に「寝床の中の気候」

光は生命活動に直結する「信号」だ

─「眩しすぎるんじゃないかなー。夜でも飛べちゃう明るさだよ」 ─「まわりがどのくらい明るいか。眠るときの重要なポイントだ」 日本ベッドハカセ!やっぱりそうなの? 光は生命活動に直結する「信号」だ 生物にとって眼球から入る光は、生命活動に直結する「信号」として作用する。 「明かり」として辺りが見えるように照らしているだけじゃないんだ。 「眠る」という生命活動にも大きく影響するよ。 例えばホテルの客室。日本の一般的な家屋内より、暗く感じることが多い。何かしようとするにはち

睡眠中は暗いに越したことはない

─「うさみん、天井の電気点けっぱなしだよ!」 ─「いやいや」  「眠るんなら暗くした方がいいと思うよ」 睡眠中は暗いに越したことはない 睡眠中は部屋の明かりを消し、 光源を直視しない環境をつくるとよい。 「メラトニン」は光に対する感受性が高くて、 明るい環境にいると生成が妨げられてしまうからだ。 きみたちは「メラトニン」は知ってるかな。 「メラトニン」というのは、体内時計を調整するホルモンの一つだ。 眠りのリズムを司っているんだよ。 単純に考えれば「メラトニン」