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~太陽の通る道は神様の想いが通る道~vol9.瀧原宮の瀬織津姫・大祓レイライン



大祓の祝詞には4柱の祓戸の大神が登場します。
罪穢れを洗い流し消し去る大仕事を大祓の祝詞で述べられています。

瀬織津比売神(せおりつひめ) -- もろもろの禍事・罪・穢れを川から海へ流す
速開都比売神(はやあきつひめ) -- 河口や海の底で待ち構えていてもろもろの禍事・罪・穢れを飲み込む
気吹戸主神(いぶきどぬし) -- 速開都比売神がもろもろの禍事・罪・穢れを飲み込んだのを確認して根の国・底の国に息吹を放つ
速佐須良比売神(はやさすらひめ) -- 根の国・底の国に持ち込まれたもろもろの禍事・罪・穢れをさすらって失う

祓戸大神 - Wikipedia

この4柱の神様は記紀には名前が登場しませんが、瀬織津比売神は伊勢神道の書物では天照大御神の荒魂であると記されています。
天照大御神の他の呼び名として、伊勢内宮神前祝詞に、「亦の御稱(またのみな)は憧賢木厳之御魂天疎向津比賣之命(つきさかき、いづのみたま、あまざかるむかつびめの、みこと)」とあります。瀬織津比売神の祓戸大神としての役割のことを言いあらわしているようにも思えます。

今回の中心となる瀧原宮の御祭神は天照坐皇大御神御魂で、和魂を祀っているそうです。瀧原宮のすぐ隣に瀧原竝宮があるのですがこちらは天照坐皇大御神御魂の荒魂が祀られています。瀬織津姫です。

夏越の大祓(旧暦)と年越の大祓(旧暦)と神嘗祭(旧暦)の前の月の末日に執り行われる大祓の3種類の大祓のレイラインを確認しました。

また今回、瀧原宮を中心とした大祓のレイラインは2024年と2032年に注目しました。

2024年の夏越の大祓(旧暦)では巻向山(纏向山)、崇神天皇陵、廣瀬大社(御祭神:廣瀬大忌神。廣瀬の水神と呼ばれる)
2032年の夏越の大祓(旧暦)では巻向山(纏向山)、景行天皇陵、忌部神社(御祭神:天日鷲命)
崇神天皇陵と景行天皇陵がレイライン上に現れること
廣瀬の水神こと廣瀬大社と、祓え事に用いる白和幣を作った神様で麻で織った麁服(あらたえ)を調進する忌部神社がレイライン上に現れることは興味深いと思います。
一番の注目は開門海峡(早鞆瀬戸)、来島海峡、鳴門海峡、小鳴門海峡(撫養の瀬戸)といった、渦潮が見られる日本を代表する潮流をレイライン上で通ることです。
私は渦潮から真っ先に速開都比売神を思い起こします。
ちなみに伊吹を冠する、伊吹島もレイライン上にあります。
また、伊豆諸島では神津島がレイライン上にありますが、この地で神さまが会議をした言い伝えがあります。

終端は壱岐ですが宗像大社も通ります。
御祭神は天照大御神と須佐之男命の誓約の結果生まれた神様で、宗像三女神と呼ばれています。
大祓の祝詞の原型である中臣の大祓詞では、罪穢れの内容を天つ罪、国つ罪として奏上します。そして天つ罪の内容はまさしく、誓約の後、天照大御神が岩戸隠をした原因となった高天原での須佐之男命の狼藉そのものです。

祓戸の大神の四柱の神様のうち三柱は姫神です。
もしかすると宗像三女神の沖津宮の田心姫神(タゴリヒメ)、中津宮の湍津姫神(タギツヒメ)、辺津宮の市杵島姫神(イチキシマヒメ)は祓戸の大神なのでは?
すると伊吹戸主は須佐之男命?
大祓の祝詞を知っていると特に興味深いレイラインです。


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