見出し画像

【読書レビュー②】尾八原ジュージ「巣」

こんばんは。PisMaです。

本日も「巣」の続きを書いていこうと思います。
①はこちら。↓


両親や兄夫婦の住む大きなお屋敷に一緒に住むことになった美苗と桃花。

家事を取り仕切っている穏やかな兄嫁•綾子に家を案内されつつ、引っ越してきてから初めての夜を迎えます。
夜中に目を覚ますと、音がする。

誰かが歩き回るような足音でした。

おばあちゃんが徘徊しているのかもしれないと廊下に出て声をかけた美苗でしたが、そこには誰も居なかったものの…「絶対に入ってはいけない部屋」が視界に入ります。
もしあの部屋の中で何かが歩いていたらどうしようという思考に支配され、そのまま部屋へと引き返します。眠れない布団の中でじっと朝を待つ美苗。
この頃から美苗は、都合の悪い•考えたくないことはなるべく見ないようにやり過ごす質なのかなと思いました。

桃花に起こされて起床したときには昨日の不気味な体験など夢のようで、朝ごはんが用意され、綾子が祖母の面倒を見ている。内藤家には平穏な時間が流れていました。

美苗は、幼い少女に痴漢を繰り返した夫が捕まったことで離婚しシングルマザーになった経緯があります。娘の桃花はまだ3歳。
桃花は夫に懐いていたこともあり、未だに落書き帳には父の絵を描いていたりします。娘を狙いかねない魔の手がすぐ側で生活していたかと思うと、美苗の心労が窺えます。

美苗は周りに気を遣う性格のようで、家の仕事を全て担っている綾子への負担がかなり気になっているようでした。綾子は全て「全然大丈夫」「平気」と言って仕事をこなしてしまうため、どうにも頼りっぱなしで決まりが悪そう。
そんな綾子を見ても、綾子の夫であり美苗の兄の圭一は、美苗に諌められても「休みくらい寝かせてくれよ」と不貞腐れる始末。それとも綾子は、家のことを全部やっていたい理由があるのでしょうか。

雑用を済ませ、桃花を寝かしつけて美苗も寝入った…と思ったのですが、普段の疲れからか美苗はまた夜中に目が覚めてしまいます。
寝つきの悪さに加え明日の仕事に支障が出ないか心配しつつ、体勢を変えると。

美苗は、隣に桃花がいないことに気がつきます。

良いところですが、今日はここまで。
続きが気になる方はぜひ「巣」を読んでみてくださいね。


お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
幼い桃花の行方は。

おやすみなさい。

つづきはこちら。



この記事が参加している募集

#読書感想文

191,135件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?