音楽ド素人奮闘記
ことの発端はこの曲でした。
8年前にリリースされた大阪出身のラッパーBASIさんのシングル曲「SING ALONG」
いつもの様にサブスクの海で曲漁りをしていて、たまたま耳にしたこの曲。正直、最初の感想は…
うるさい
でした笑
ただ、繰り返し聴く内に、妙な中毒性を感じ、とりわけ私を魅了しているのが、どうやらピアノのメロディーだと感じ…これを使って自分のPodcast番組のジングルを作りたい!と一念発起…したまでは良かったのですが。
そもそもの私のスペックが、音楽聴くのは大好きで、ジャンル問わず聴く反面、浅く広く、更には楽器も出来なきゃ譜面も読めない、Theド素人。自分でも分かる前途多難な挑戦の始まりです笑。
◯1日目…短いフレーズのループだから、ガレージ・バンドで鍵盤叩いて音を探せばどうにかなるんじゃない?と言う、失笑ものの浅はかな考えで、音を聴いては鍵盤を触るをひたすら繰り返す4時間。えぇ、読んで下さってる方の心の声が聴こえてきます。「コイツは馬鹿だ」その通りです😂当然、解決どころか糸口すら掴めず終了。
◯2日目…やっと自力は無理だと悟り、私に楽曲提供などをしてくれてる友人に助けを求める。とても優しい彼は、私の分かりにくい話を聴いた上で、諭す様に、私がやろうとしてるコトの難しさを、時間を割いて通話で詳しく説明してくれて、解決策を一緒に考えてくれた。有難すぎて思わずポストしたほどです。
話し合いの結果、以下の意見がまとまりました。
①私が言ってる〝音〟がサンプリング音源である。
②作曲者の906さんはJAZZやソールなどのBlackMusicから多くサンプリングしてる。
③曲調から有名なプレイヤーのJAZZでは?
そして友人が出した1つの仮説は…
「このピアノ、〝ビル・エヴァンス〟じゃない?」
JAZZが好きなら知らない事の方が難しいであろうレジェンドプレイヤー。
このヒントから、私の果てしない宝探しがはじまりました。
◯3日目…確証は無いまでも、せっかく見付けた糸口。私が出来る事は、サブスクに溢れるビル・エヴァンスの楽曲を片っ端から聴いて、そのメロディーを見つけ出す事でした。
加工された音、どの曲のどの部分かも分からない、そもそもビル・エヴァンスで合ってるのかも分からない。
疑えばキリは無い中で、夜中から初めて、3日目の正午辺まで、可能な限り、ひたすら楽曲を聴き漁りました。正直、アルバムにしてる10数枚の所で少し心が折れそうになり、一旦聴く手が止まったんですが…もとを辿れば私の思い付き、ソレに付き合ってくれた友人が見付けてくれたヒント、彼は私より圧倒的に音楽に詳しい。ならば、疑ってる暇が有ったら聴け!
自分に活を入れ直し、もう一度SINGLE ALONEを聴き直す。どこか寂しさを感じるメロディー、HighLowで言えばLow……ここで1つの音が気になりました。12秒過ぎてからワンフレーズの終わり入ってる笛?の様な音。コレが906さんが足した音なのか、サンプリング元からの音かは分からないけれど、もし、後者であるなら、笛とのセッションしてる曲なのでは???
コレが今回の私の唯一の閃きでした。笛奏者とのセッションは無いかとSpotifyのアルバムをスクロールし、見付けました。Jeremy Stingとのアルバム、「What's New」祈る思いで聴き始め、4曲目、運命の時が訪れました。
アドレナリン、ドーパミン、エンドルフィン…脳汁出まくり、歓喜で声が出たほどです。コレだ!見付けて!コレだよ!最早一種の快楽に近いほどでした。長い旅の終わり、それがまさか、何度と無く耳にしていたJAZZのスタンダードナンバー〝枯葉〟だったとは…
ひとしきり喜んだ後、冷静になり、1つの疑問が浮かびました。
こんなのイントロの演奏、他のプレイヤーの枯葉で聴いた事がない。コレはこのアルバムだけなのか?それとも、ビル・エヴァンスは枯葉を演奏する時、いつもこうなのか?
正解は言わずもがな、後者でした。要は、ココまで長々と一大スペクタクルの様に私が書いていた出来事は
ビル・エヴァンスの枯葉を聴いた事が有れば、簡単なクイズだったのです。
全てを理解した時、恥ずかしさで笑うしかなかったのですが、同時にとてもいい経験をしたと感じました。
新しい音楽の楽しみ方、仲間の有難み、名曲の偉大さ、そしてビル・エヴァンスの格好良さ。
多くの気付きと学びをくれた、私の他愛もない日常の一コマでした。
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