未亡となる我らが星霜のお虫に知らせにて

未亡となる我らが星霜のお虫に知らせにて

過ぎ行く春夏のものの憂さを存じるとも

閑寂の古人より我らがいつも蚊帳の外

虫の声がないその中に置いては

あの棺桶のもっと深い淵の中

我を覗く奈落から、

底なきものたちが我らを見れれば


*昔、埋葬する前に棺桶を蚊帳の内に置いてる習慣があるらしい。自分はこれはとても思いやりのある、同時に穢れへの人の恐れを反映した、とても美しいながらも、悲しいな習慣だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?