アホの詩 III

それは下にいて、前に続けば、嗚呼、それで良い
羽を失え続けて、雨の降らず朝
大地の冷凍霊水だけ空に満ちていく
雫を立ったなくて、幽雅に裂かせて
時計塔の十字架を逆様にすれば、死人は死人に戻ろう
月日に追う懺悔の虚実も覆す事に
そして正義の心とは中には何もない事である
嗚呼、私の中には空の音
悟りの烏有の全てを晒して、剥き出せば
思いの自決の全てを醜い泥水に化せば
我も我になりえる、身を鳥などに
例えなくても、堕落を望まなくても
無益の快楽と暇の安眠の中で老いて死ねるだろう
死の契りよ。死の契りよ。
朽ちて濡れた紅葉の布団の上に踊ろう
けれど今日がその安楽の揺り籠に向けて、
妬まさなくても、嗚呼、火の眼を
向けなくても
嗚呼、それを暑い恋の涙で
汚せ、壊せなくても
喜びの浅ましい魂と
黙る深淵なる体は
本来の区別はなく
全ては泡みたいな偽物だ
歌う悲しい河がなければ。。。
泡はいずこに?鳥に対しての水の泡は
彩るものでしょうか?水詩体の紫(ゆかり)の雲切り超えて
水死体の晴れる虹肢体の朧に指を刺して
魚は泳げなくなる
契って、結ばれて、水面で伸びて実る
蠢くノミ、ハエ、ウジの幼虫の玉虫色の幻想を吸い込めれば
嗚呼、酒はとても空かせるものだろうか

嗚呼、もしもこれでそれぞれが玉の虫と黒炭に見える
喜びの堕ちる魂と
黙って涙の流すこの身の深淵と
水の表面の鱗色の泡になって
この詩の黒水境界の向こうにいる地平へ
アナタがいる眼差しへ永遠の流れを飛び超えれれば
魚に遺憾はなし
嗚呼、鳥は掬う
そのままでいい
私はこのシ体の中のどこでもいない
アナタと同じ様に
私は人でなし


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