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何もかも憂鬱な夜に   中村文則

杏花です♪

今日は本の紹介です。


あらすじ

20歳の未決囚山井を担当している刑務官の僕が主人公。
後一週間もすれば山井の死刑が確定する。
けど、山井は何かを隠し続ける。
山井と僕はどこか似ていて、僕だからこそ山井に寄り添える。

ラストで心打たれる、とてつもなく重い作品です。

この本の魅力

私、この本を何回も読んでいるのですが、何回読んでも違うところに目がいきます。
1回目は作品が重すぎること。
2回目は死刑のこと。
3回目は生きること。
4回目は希望。
5回目はもう何が何だかわからなくなるけど、どこか惹かれる。

よく話す読書家の方にも勧めていたところ、「ゲキ重すぎる。けどなんか読み進められる。けど何回も読まないと理解難しい。」
とのこと。

なので、もし、この本を最大限に味わいたいなら、3回以上読むことをお勧めします。(*⁰▿⁰*)
(何回も読むのを挫折する可能性があります。)

心に残ったところ

1山井から僕への手紙

どこかアルジャーノンに花束をの初めの文章の似たものを感じました。

これまでの山井の姿を想像しただけでこの文章の重みが増しました。
この文章の書き方だからこそ感情が湧き出ます。

2僕の友人(真下)からの手紙

真下は水死した僕の友達です。その真下が死んですぐ、彼が苦しんでいたことが鮮明にわかる内容の手紙が僕の元で届きます。
この手紙はとにかく
「感じたことがあるけど、これを人に話せないだよな、」
っていう気持ちを的確に文章に表していました。

まとめ

激重だけど、読む価値あり!
個人的には、読むタイミングとして、気持ちが沈んでいる夜←(これ、結構ポイント)に読むことをお勧めします!

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