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バンドは儲からない

 前回まで3回に渡って音楽で食べていくという目標についてステレオタイプな例を挙げて考えてみた。結論から言うと人より相当抜きん出たスキルやセンス、若さやルックス、レアな経歴等が無いとどれも結果を出すのが厳しいと思う。バンド、作曲、依頼演奏の3本を全部出来ても生活していけるほどの水準になるのはかなり厳しいだろう。そこまでの覚悟や能力が無いなら、むしろ音楽以外で稼いで好きな音楽をやった方がいい気がする。

 こんなことを言ってはいけないが、音楽、特にバンド活動はコスパが非常に悪い。そして収益化出来る部分が少なすぎる。そして、ここに向き合っていない、もしくは逃げているバンドマンが多い気がする。私もそうだった。今回はバンドは儲からないという事について書いていく。

■収益化出来る活動の少なさ

 バンド活動で収益化出来る部分、つまり売り上げに繋がる活動が少ない。バンドをやっていない人でも、恐らく以下の活動は浮かぶと思う。

1.ライブの集客

2.音源販売

3.グッズ販売

 しかし、これらはフロービジネスであり、経常的な利益を確保するのは難しいと思う。熱烈なファン以外同じ商品を何度も購入したりはしないだろう。ただでさえ集客はコロナ禍以前から厳しいバンドは多かったはずだ。音源についてはCDはもう売れない。ダウンロードより今はサブスクの時代となっている。個別に各バンドにお金を出して音源を買う時代は終わったと言って差し支えないと思う。それでも楽曲が再生されれば収益は入るが非常に薄利だ。余程の再生回数がなければ登録料すら回収できないのが現状である。私もtunecoreでアルバム3枚ほど、曲にして20曲ほど配信をしているが毎年お小遣い程度の収益しか入って来ないのが現状だ。

 他にも今ならYouTubeなどに力を入れ広告収入を得るなども選択肢としてあるだろう。そのためには過去1年間の動画の総再生時間が4,000時間、チャンネル登録者が1000人というハードルがある。駆け出しのバンドでなくともこれはとても厳しい数字である。余程研究しないと厳しい。

 また音楽ということやバンドに直接的にプラスになる活動として、これまでの記事に挙げた楽曲提供、依頼演奏など個人単位でも出来るサブ活動があると思う。だがバンド活動を中心に据えてやって行こうと思うと非常にハードルが高くなる。それがバンドのにおける商品制作コストの高さである。

 次回はバンドのコスパの悪さについて書いていく。

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