![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37752218/rectangle_large_type_2_2c1710a970550c0eb94d2e4f36518ff0.jpeg?width=1200)
王さまの本棚 29冊目
『サンタ・クロースからの手紙』
J.R.R.トールキン作/ベイリー・トールキン編/瀬田貞二・田中明子訳/
評論社刊
『LETTERS FROM FATHER CHRISTMAS』
J.R.R.Tolkien作/Baillie Tolkien編/Harper Collins刊
上の29は、28のまちがい。こっちがほんとの29、サンタクロースからの手紙
— 安野ニツカ (@nienoedda) July 29, 2020
真ん中のやつ、ほんとに本の中に手紙が挟まっている凝った造りです。ううう、こういう仕掛け絵本だいすき……!右のはよくわからない本で、左のは洋書。このトールキンの洋書の装丁、シリーズで出てるみたいだから集めたい…… pic.twitter.com/jBy7d9z2AO
良い本です。(一言)
だクリスマス話というのはだいたいが良いのですが、これは格別。
かのトールキンがサンタクロースに扮して4人の子どもたちに宛てた手紙の数々が、収められています。しかも、本の中に封筒が入っていて、その中に手紙が入っているという形式。これは涎がとまらんものでしょう!!
惜しむらくは、トールキンのアーティスティックな筆跡が活字に直されてしまっていること。
たとえば、『ホビットの冒険』や『指輪物語』の地図など、小さなものだと、手書き文字が日本語の手書き文字に訳されていたりするのですが、さすがにこの筆跡を日本語に訳すると、それは別の画家の作品になってしまうことからでしょう。でももったいない……!ここまで凝った作りの本なのだから、凝り通してほしかったというのが、子どもはいないけれどむしろ自身がおさなごころを忘れていないという35歳の感想です。
しかしトールキンの絵のうまさ、字のうまさを見るに、絵描きとしてもやって行けたんじゃないかと思います。
あと、「文字の形のふしぎ」については、もう一人のわたしの永遠の想い人安野光雅さんも追及しておられたことなので、ふしぎな偶然。いや、嬉しいことです。
スキもコメントもフォローもとても励みになります。サポートは本を買うために使わせていただきます。