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アカデミー賞が死んだ日: 作品賞のマイノリティ新基準問題 (コラム『采薪叡』: #25)


アメコミ映画の金字塔『アベンジャーズ』。同作は多種多様なヒーローが一堂に会する大型クロスオーバー作品として知られている。その特徴ゆえに参加キャストの幅も広い。肌の色、性別、年齢、その全てにおいて多様性が評価されている。

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▼無論、全ての映画作品がその「ごちゃまぜ感」を採用する必要はない。ただ、この意見には賛同できぬ者も多いらしい。アカデミー賞を主催する米AMPASは、作品賞の審査基準にキャスト・スタッフ内に「非白人・女性・性的マイノリティ・障害者」を一定数含むという条件を新たに付すことを決定した。

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▼『エクスペンダブルズ』は傭兵チームが男性のみで構成されているからこそ、良い意味でのむさ苦しさ、かっこよさがあった。『天使にラブソングを』では、多くの白人女性がいる修道院での"一人"の黒人クラブ歌手を対照的に描くことによって作品の根幹的メッセージである「変革」が表現できていた。

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▼映画というものはキャストの選び方次第でワインにも泥水にもなりうる。AMPASは新賞として「ポリコレに従順だったで賞」でも作ったらいい。映画業界を後押しするヒーローだったアカデミー賞が、いまやその文化を破壊するヴィランに堕ちた。映画ファンたちよ、いまこそAssemble!

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