【ビジネス書じゃないけど感想】春にして君を離れ
nicoと申します。
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書誌情報
書名: 春にして君を離れ
副題: なし
著者: メアリ・ウェストマコット(アガサ・クリスティー) 訳者: 中村妙子
ページ数: 331ページ
出版社: 早川書房 クリスティー文庫
発行日: 2004年4月1日
ISBN: 978-4-15-130081-1
本の概要
手に取った動機
当作品を原作としたミュージカルを題材にしたワークショップに参加したため再読しました。
感想
春にして君を離れ
咲き誇るは混沌の卯月
全て若き精気に満ち
神も笑い跳ねるというのに
小鳥がさえずり
花が香ろうとも
夏の悦びは語れず
花摘む気も起こらず
白百合の白、薔薇の紅
香りよく美しくとも
模いもの、そう
君こそすべて
君のない季節は冬
花に君を見つける
タイトルを採ったシェイクスピアの十四行詩(ソネット)98、拙い訳ですがご査収ください。
主人公ジョーン・スカダモアは、誰かの言葉に拠って生きてきました。
セルフ・サービング・バイアス、貢献度の過大視、ナイーブ・リアリズム、スポットライト効果…などなど、認知バイアスの塊なような人です。
夫であるロドニー・スカダモアも、セルフ・サービング・バイアスに囚われています。
「自分の人生を生きていない」人たちの物語です。
ワークショップ内で、自分の人生を生きていない人ってどんな人?と尋ねたら「全員」って帰ってきました。
え、そうなの?私は自分の人生を生きている実感あるけどなあ。
正直ジョーンには共感できる箇所がほとんどありませんでした。
だってヤな女ですよ。
あなたのためって言い続けて、自分が理解できる範囲でのみ動く。みんな何もやってくれないと嘆く。
でも、今回読み返してみたらロドニーの身勝手さが辛かった。
ジョーンの言うことを聞いて、だからできなかったと恨み言ばかり。
ワークショップは残念ながら予選敗退しました。でもテーマに沿うという意味ではなかなかいい線言ってたのではないかと思います。
やってることは仕事とあまり変わらないけど、はじめましての人たちと研修企画を作るのがおもしろかったです。
お読みいただきありがとうございました。
ではでは。
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