2人で2つの人生。どっちも俺たちのもの
『フーガはユーガ』を読みました。
とても切なく哀しいことが
起こっているのに前向きな風我
その直向きさがさらに切なさを
増している様にも思える
ラストまで目が離せない
素敵な本でした。
フーガはユーガ
伊坂 幸太郎 (著)
登場人物
1. 優我(ゆうが)
役割: 物語の主人公の一人で、双子の兄。
特徴: 繊細で思慮深い性格。
家庭環境の影響を受けつつも、
弟の風我を守ろうとする強い意志を持つ。
2. 風我(ふうが)
役割: 優我の双子の弟。
特徴: 明るく、活発な性格。
兄に対して深い愛情を抱きつつも、
自身の特別な能力を活かして、
困難に立ち向かう姿が描かれる。
3. 父親
役割: 優我と風我の父。
特徴: 暴力的で支配的な性格。
家庭内での恐怖の源となり、
兄弟の成長に大きな影を落とす。
4. 母親
役割: 優我と風我の母。
特徴: 無関心で感情的に距離を置いている。
家庭内での父親の暴力に対して
無力であり、兄弟の心に深い傷を残す。
5. その他の登場人物
友人たち: 優我と風我の周囲には、
さまざまな友人が登場し、
彼らの成長や困難に影響を与える。
6. 謎の存在
役割: 物語の中で不思議な出来事を
引き起こす存在。特徴: 優我と風我の特別な能力に関わり、
物語にファンタジーの要素を加える
重要なキャラクター。
この小説は、切なさと希望が
交錯する物語で、
読み進めるうちに心が揺さぶられる
感覚を覚えました。
物語の中心には、双子の兄弟、
優我と風我がいます。
彼らは、暴力的な父親と
無関心な母親のもとで育ち、
厳しい現実に直面します。
そんな過酷な環境の中でも、
兄弟の絆は揺るがず、
互いに支え合う姿が印象的です。
特に興味深いのは、
彼らが持つ特別な能力。
年に一度、
誕生日に起こる不思議な出来事が、
物語にファンタジーの要素を加えつつ、
現実の厳しさを際立たせています。
この絶妙なバランスが、
読者を引き込む要因の一つだと思います。
物語は決して軽やかではありません。
いじめや虐待、
さらには殺人事件といった
重いテーマが扱われており、
時には胸が締め付けられるような
思いを抱くこともあります。
しかし、その中でも兄弟の強さや
絆が光り、
読者に生きる力を与えてくれるのです。
伊坂幸太郎の文体は、やはり秀逸です。
巧妙な伏線の回収や、
緊迫感のある展開は、
ページをめくる手を止めさせません。
特に終盤の疾走感は圧巻で、
一気に読み終えてしまいました。
結末は、決してハッピーエンドとは
言えないかもしれません。しかし、
その中に潜む清々しさが心に残ります。
「2人で2つの人生。
どっちも俺たちのもの」
という言葉が、深い余韻を残しました。
この作品を通じて、
人生の苦しみや不条理さを感じつつも、
それでも前を向いて生きる力を
得たように思います。
切なさの中に希望を見出す、
そんな素晴らしい読書体験でした。
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