シンパシータワートーキョー
『東京都同情塔』を
読みました。
とっても強いアルコールを
飲んだ様な…
でもまた読んでみようか?
そう思った読後感でした。
東京都同情塔
九段理江 (著)
登場人物
牧名沙羅:
主人公で、
37歳の女性建築家です。
彼女は「シンパシー
タワートーキョー」という
刑務所の設計に挑む中で、
自身のアイデンティティや
過去のトラウマと
向き合います。
言葉に対する
強いこだわりを持ち、
自己表現と防衛機制として
言葉を用いる姿が
描かれています。東上拓人:
22歳の美青年で、
牧名の交流相手です。
彼は豊かで恵まれた
背景を持ち、
物語の中で牧名との
関係を通じて
成長していきます。
彼の存在は、牧名との
複雑な関係性を通じて
物語に深みを与えています。AI-built:
物語に登場する生成AIで、
牧名が日常的な問いに
使用します。
AIは、物語のテーマにおいて
重要な役割を果たし、
現代の技術との関わりを
示しています。マサキ・セト:
刑務所の塔を
建てることになった
概念の提唱者です。マックス・クライン:
後半に登場する
人種差別主義者の
アメリカの
ジャーナリストです。
「シンパシータワートーキョー」
架空の高層刑務所です。
この施設は、近未来の東京に
建設される設定で、
物語の中心的な舞台
となっています。
シンパシータワートーキョー
の建設は、
バベルの塔の再現とも言われ、
言葉の乱用や誤用によって
世界が混乱し、
ばらばらになる様子を
象徴しています。
この塔の建設は、
建築技術の進歩によって
傲慢になった人間が、
言葉を濫用し、捏造し、拡大し、
排除した結果として、
互いの言っていることが
わからなくなるという
状況を生み出します。
この刑務所の設計を
手掛けるのが、
主人公の建築家・牧名沙羅です。
彼女は、犯罪者に対する
寛容さと自身の信条の間で
葛藤しつつ、
未来を追求する姿が
描かれています。
物語は、
AI時代の言葉の在り方や、
社会の矛盾をユーモラスに
描き出しており、
現代版のバベルの塔とも
称されています。
この物語は、言葉と人間の
関係が変わりゆく未来を
描いています。
AIによる無機質な文章や
カタカナ語が氾濫する中で、
牧名沙羅と美青年・拓人の
交流が物語の中心にあります。
彼らの関係は、
読者にとっても親しみやすく、
どこか心を打つものがあります。
総じて『東京都同情塔』は、
未来の東京を舞台にした
壮大な物語でありながら、
読者に寄り添うような
温かさを持った作品です。
九段理江の巧みな筆致によって、
あなたもこの
「言葉の塔」の中で、
再生と破壊の未来像を
体験することでしょう。
Kindle版
Audible版
30日間無料
オーディブル登録はこちら
👇
プライム会員限定
3ヶ月無料キャンペーン
👇
………………
自己紹介
noteがスキ❤️になってきた。より
#私の本棚
#本
#読書
#勝手にオススメ本
#オーディブル
#朝のルーティーン
#東京都同情塔
#九段理江
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?