読書メモ 君主論/マキアヴェリ
今日は、ずっと読みたかったけど難読そうなイメージで敬遠していたマキアヴェリの『君主論』を漫画で見つけたので、そちらの読書メモを書いていこうと思います!
原作情報
作者:ニコロ・マッキアヴェリ
刊行:1532年 イタリア
分野:政治学 現実主義の古典とされる
原作は、全26章からなる超大作!伝記漫画に感謝です…笑
マキャヴェリズムとは
現代、マキアヴェリズムとは以下のような意味で使われる。
書物としての評価
中世ヨーロッパでは異端の書とされ、悪名高い権謀術数書とされていた。
17世紀までは道義や倫理を無視した冷酷な権力論を説いた「悪徳の書」として排斥されていた。
18世紀に入り、社会学者や哲学者たちにより政治を宗教や道徳から分離して政治力学を分析しているとして再評価され、今日に至る。
ざっくりとした所感
漫画なので、全体像をざっくりと学んだ状態で所感も何もないのだが…
マキャベリズムと言われるような冷酷非道なイメージはなかったかな。”冷徹”という表現もそぐわない感じ。
17世紀以前にこの漫画が作られていたらまた違う感想を抱いていたかもしれないけれど。
マキャヴェリの説くリーダー論
マキャヴェリが理想としたのは、チェーザレ・ボルジアという乱世イタリアの頃フィレンツェと協定を結んだ統治者。
彼の統治への姿勢を思い起こし、まとめたものがこの『君主論』である。
リーダーの最重要責務は、自分の組織を守ること
そのためには、リーダー本人が人から恐れられ、また人から恨まれない存在となること。
人から恐れられることは組織内外に効果を発揮し、人から恨まれなければ新しい敵を産まずに済む。
人の恨みを買わないためには、人のものを奪わないこと
人の名誉や財産、手柄を奪ってはならない。
人の道を外れなければ、人から恨まれることはない。
リーダーには常に正義と力が求められる 組織の守護者たれ
敵に対しては火のような苛烈さを極め、
仲間や自分に対しても厳格であり
味方に正しさと秩序と安らぎを与える。
人からの軽蔑を避けよ
判断力の欠けるところを見せるな 時間は何も解決しない
人の意見に翻弄されるな 軽薄で臆病に見える
優秀な部下を手に入れよ 周囲に置く人材を見極めろ。人材は組織の力
多少使いにくい人材でむ使いこなしてみせよ
それぞれの人間に適材適所の仕事を与え働かせることが重要である。
人々が安心して働ける環境づくりをしなければならない。
組織のために力になる者は優遇し褒め称え、力にならないものにも存在意義を与える必要がある。
部下や組織を引っ張る重責を担え
リーダーは鳥の目を持ち、遥か遠くを見通して虫の目を持つ部下を扇動する役目を担う。
行く先々を見通し、未来のあらゆる事態に備えなければならない。
穏やかな日こそ嵐に備え、組織の体力づくりに努めよ。
目先のことにこだわる小鳥であってはならぬ
周囲を見渡し、頭上の鷹の餌食にならぬよう注意せよ。
強気が弱気を捉えるのは世の常。歴史を学び、未来を予測する。
未来への対処法は全て過去にある。
己の運命に対して果敢に攻めよ
運命は、「運命の女神」というだけあって女性に似て、若く猛々しい人を好む傾向にある(!)。
まとめ
マキャベリズムという単語が先行して、冷徹非道なリーダー論が綴られているのかあと思っていたが、全然思い違いだった。
クールというより、どちらかというとドライな印象かな。
嫌われ役も厭わない、リーダーの責務を学ぶにはとても良い本だと思った。
マキャベリズムの定義、変更にならないかなぁ笑
チャンスがあれば、漫画以外のアプローチの本にも触れてみたいと思う^^
みなさんもぜひ、読んでみてください☆
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他にもたくさんシリーズ作品がある(50種以上!)ので、たくさん学べます^^
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