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勇人#11「ハリウッド就職事情③」

みなさん、こんにちは!大変お待たせいたしましたが、ようやく更新です!しばらくサボってしまってすみません。気づいたら一ヶ月以上放置してました。。。

さて、前回、次月の家賃が払えない状況まで追い込まれた時に奇跡的にフォックスでのお仕事をゲットしたところまでお話しました。今回はその続き。

お金の問題はクリアしたので、次は合法的にアメリカに滞在できるビザについてフォーカスをシフトしました。

当時アメリカの就職ビザ(H-1B)の人気は高く、大学院卒であれば2万人のビザの枠を3万人が受ける感じでした(大学卒は3万人の枠を5万人が申請)。申請書の受付開始日の4月1日には与えられた枠以上の申し込みがあるため、4月2日には応募が締め切られるため、4月1日までに申請書を出さないとアウトなので、それがタイムリミットとなります。

ということは、なにがなんでも4月1日には正社員になり、就職先からビザを申請してもらわないといけなかったのです。ってことでこのターゲットに向かって活動開始!

まず、人事にターゲットを絞り込みました。上司がビザを発給したくても、人事がノーと言えばできないので、まず人事を説得することに。

フォックスの社内連絡票で人事担当を見つけ、早速連絡しました。ポジションがかなり上の女性だったのですが、ラッキーなことにちょうど他業種からフォックスに転職したばかりでやる気に溢れていたので、親身になって相談にのってくれました。そしてさすがアメリカ人!やる気になったら早い。早速法務部とかけあってくれ、もしフォックス内で正社員のポジションをゲットしたらビザを出してくれるということに!!!いやぁ、素晴らしい!

これも、学生の時にフォックスでのインターンを通してフォックスでのコネクションと実績を積んだことと、OPT(卒業後に1年間合法的に働ける制度)期間中にフォックスの内部に契約社員として入り込めたこと、上司がとても協力的だったこと、人事担当がちょうど転職したばかりのやる気のある方でそれなりのポジションにいたこと等、一連の出来事が繋がって出たラッキーな結果だと思うと、色々と感慨深かったです。

あとは正社員になるのみ!一番ハードルが高いビザの問題がクリアできたので、就職活動の方はそこまで大変じゃないかなと思っていたのですが、やはり甘くなかった。ようやく他のアメリカ人と同じスタートラインに立つことができただけで、彼らと競い合ってエンタメ企業での就職をゲットしなければいけなかったのです。いやぁ、これは大変!なかなか採用されない!でもめげずに続けてると。。。

悲劇が!!!!!

なんと、1月に脚本家組合がストを起こし、ハリウッドのプロダクションが全てストップし、エンタメ企業が一斉にハイヤリング・フリーズ(採用の中止)を始めたのです!!!

ハリウッドの組合はかなり強く、脚本家組合がストをおこすだけで製作が全てストップしちゃうんですよ、奥さん!脚本家が映画やテレビ番組のストーリーを作っているので、彼らがストを起こすと何も作れなくなってしまうのです。映画が製作されなければ配給もできないし、配給ができなければ収入を得ることができないので、ハリウッドは混乱状態に。撮影場で閑古鳥が鳴いてました。。。

4月1日がビザのタイムリミットなのに、1月にストが起きてハイヤリング・フリーズになるとは、もう最悪。どうするの、勇人くん?

刻々と期限が近づいてくる。

とはいえやるしかないので所構わず、フォックス以外の企業にも応募をするも、どれもうまくいかず、ついに3月に突入。。。

さすがにもうアウトかなと観念しかかってたころ、写真家をやっている友達がある日「私は自分で会社起こして自分にビザ発行したよ」と言うではないですか!!!

!?!?!?!?!?!?

奥さん!!!!!

何、そんなウルトラC級なことができるの?

怪しい。。。実に怪しすぎる。

ということで早速その弁護士を紹介してもらうことに。

次回に続く。。。


おまけ画像:こちらは文楽の人形遣い師がロサンゼルスで公演された時の画像。ロスにいると日本ではなかなかお会いできない方とお会いすることができます!

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