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#4 瀧水寺大日坊への旅-即身仏を拝んで-

真如海上人の写真(本物が安置されていますが撮影は不可です)

 今回は山形県鶴岡市にある瀧水寺大日坊へお詣りにいきました。豪雪の中、車高よりも高い雪壁に驚かされながら向かいます。

お寺へ

 あまりにも吹雪いていたので、お寺には住職の方々と私たち以外いませんでした。住職の方々は私たちを迎え入れ、瀧水寺大日坊の歴史と現在を1時間ほどお話しくださいました。その後、即身仏を拝みに。保存状態がとてもよく、まずはその姿に息を呑みました。説明によると真如海上人(即身仏)は1783年(天明年間)96歳で地中に入られたようです。
 即身仏はミイラのように防腐剤を用いません。写真のような食事を摂り(これを木食といい)、脂肪や水分を極力体内から排出することで腐敗しない体を作ります。そのうえで地中に石室を作り、竹筒で通風孔を設け、鈴や鉦を鳴らし続け暗闇の中で読経をしながら死を待つわけです。

即身仏の隣に

 ところで手塚治虫の『火の鳥 鳳凰編』にも即身仏になることを決めた僧が出てきますね。舞台は奈良時代でしたがその僧は国家に利用される仏教に対して虚しさのようなものを感じ地中に入っていきました。
 四方が壁に囲まれる地中深く光も入らない暗闇の中で何を思い、何を感じ、最後はどのような心境で死を受け入れ迎えたのでしょうか。真如海上人はどのような境地に達して、この修行を決断したのでしょうか。私はいまだ理解が及んでおりません。
 


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