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夏目ジウ 掌編・短編小説集

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これまでnoteに掲載した小説をまとめてみました。
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#工場

短編小説「告げるキセキは白いが元々は黒い」前編

短編小説「告げるキセキは白いが元々は黒い」前編

 小学校6年の作文で将来の夢「アイドルと結婚します」と、僕は大口をたたいた。周囲の同級生達は意外だったのか、それを境に僕に対して後ろ指を指すようになった。そのうち同級生に留まらず、担任の前田先生までも僕を怪訝な目で見るようになった。でも、校長先生は「横山君。アイドルは腹黒いから気をつけなさい」と説いてくれた。

 あの時の校長室での教えは僕に世の中は甘くない、と教えてくれた。

 高校を卒業してす

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短編小説「告げるキセキは白いが元々は黒い」後編

短編小説「告げるキセキは白いが元々は黒い」後編

 翌日僕は仕事を休んだ。
 一日休暇を取る、などとそんな一時的なものではない。永遠にずっと、休むつもりだった。入社二年目の僕に工場に行くメンタルなんか、体内にはなかったのだ。
 窓から差し込む陽光が途轍もなく眩しかった。

 これから僕はどうなって行くのか。
 途方もない死に近い何かが追いかけてくる。寝ても醒めても、「死に近いもの」しか身近にない場合はどんな末路を辿るのか。

 携帯電話のバイブ音

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