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歯の本数が認知機能に与える影響

歯の本数が認知機能に与える影響

歯は健康にとって大切な役割を果たしています。
歯がないと食べ物をしっかり噛めないため、栄養の吸収が悪くなり健康を損ねる可能性があります。また、歯が少ないと食事の楽しみを感じにくくなるでしょう。

しかし、歯の本数が与える影響は食事だけではありません。
ニューヨーク大学など複数の研究機関による大規模な研究では、歯の本数が認知機能にも影響を及ぼすことが明らかになっています。

◆歯と認知機能の関係

研究チームは過去の14件の歯に関する研究をまとめ、約4万人を対象にメタ分析を行いました。
その結果、以下のことが分かりました。

・歯がしっかり残っている人に比べ、歯を失った人は認知障害のリスクが1.48倍高い
・歯を完全に失っている人は、認知障害のリスクが1.54倍、認知症のリスクが1.4倍高い
・歯が1本減るごとに、認知障害リスクが1.4%、認知症リスクが1.1%高くなる

この関係は、他の要因を排除した上での結果です。歯の本数が少ないほど、認知機能が低下するリスクが高まることが示唆されています。

◆歯の健康が脳の健康に影響

歯の健康は食事を通した栄養摂取以外にも、私たちの認知機能を左右する大きな要因となっています。適切な歯の手入れと定期的な歯科検診を怠らず、できるだけ自分の歯を残すことが重要です。

一方で、既に歯を失った人でも、義歯や入れ歯を使うことで認知障害のリスクを抑えられることも分かっています。
歯を失っても、適切な対処をすれば問題ありません。

日本では80歳になっても自分の歯を20本以上残そうという「8020運動」が推奨されています。
80歳で20本以上の歯を残すには、60歳で24本以上、40歳で28本の歯を目安にしましょう。

歯の健康を維持するには、バランスの良い食事、しっかりと噛むこと、食後の歯磨き、定期的な歯石除去、虫歯の早期治療などが欠かせません。
歯の健康が脳の健康につながり、QOLを高めてくれるでしょう。

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