日曜大工で言語能力が高まる?!
日曜大工で言語能力が高まる?!
あなたは日曜大工が好きですか?
トンカチやはんだごてなどの道具を使って、自分の手で何かを作るのは楽しいです。
工作キットを買ってきて、休日に没頭するのもいい趣味だと思います。
でも、日曜大工は趣味だけで留まらないかもしれません。
実は、道具を使いこなせる人は、ある能力が高いことが科学的に証明されたのです。
その能力とは、『言語能力』です!
道具を使うことと言語能力には深い関係があります。
・道具を使う人は言語能力が高い?
この研究は、リヨン大学などの研究チームが行いました。
32人の参加者(平均年齢25歳、女性15人)に、トングのように細長いペンチを使って、ペグ(小さい杭)を掴んで穴の空いたボードに差し込むという作業をさせました。
難易度は簡単、普通、難しいの3種類があり、ペグの大きさと穴の大きさが変わりました。
作業の正確性から、道具の習熟度を測定しました。
また、参加者には、道具の使い方とは別に、言語能力を調べるテストも受けてもらいました。
文章を読んで正確に意味を理解する読解力や、単語リストを使って文章を構築する構成力を調べました。
その結果、道具を使いこなせる人は、言語能力も高いことが分かりました。
・道具と言語の共通点は何?
では、なぜ道具を使うことと言語能力には関係があるのでしょうか?
研究チームは、この疑問に答えるために、別の実験を行いました。
今回は、244人の参加者に、フランス語の構文のテストと、ペンチを使ってペグを穴に差し込むテストを行ってもらいました。
ただし、今回は、脳の活動を調べるために、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を使用しました。
fMRIは、脳の血流の変化を捉えることで、脳のどの部分が活性化しているかを観察できる機器です。参加者がテストを行っている間、fMRIで脳の状態を記録しました。
その結果、どちらのテストでも、脳の中にある『大脳基底核』が活性化していました。
大脳基底核は、運動や学習、報酬などに関係する重要な部位です。
このことから、道具を使うことと言語能力には、脳のレベルで共通点があることが示されました。
・日曜大工で言語能力を高めよう
この研究から、日曜大工は趣味だけではなく、言語能力を高める効果もあることが分かりました。
道具を使いこなすことで、言語能力が向上します。
もちろん、これはあくまで相関関係であり、因果関係を示すものではありません。
日曜大工をすれば必ず言語能力が高まるというわけではないし、言語能力が高いからといって日曜大工が得意というわけでもありません。
しかし、道具を使うことと言語能力には何らかの関係があると考えられます。
あなたも、言語能力を高めたいなら、日曜大工に挑戦してみてはいかがでしょうか?
日曜大工が苦手なら、ハンドメイドでアクセサリーを作ったり、プラモデルを組み立てたりするのもオススメです。
もちろん、言語能力を高めるには、本を読んだり、書いたり、話したりするのが一番です。
日曜大工は、言語能力の補助的な方法として考えてください。
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