絵を描いた結果の承認欲求は誰にでもあるもの

承認欲求というのは誰にでもあり、どんなに売れている絵描きであろうとも必ず持っているというものだ。

これを持たずして技術は向上はしないと言ってもいい。
だからこそ言えるのだが、今売れている絵描きが初心者絵描きにアドバイスをする時に無責任なアドバイスをする事がある。

それは、

『評価は気にせずに絵を描くのが大事』

というアドバイスだ。

これは確かに事実であるのだが、
これが言えるのはある程度の承認欲求を解消できた人だけが言える事で
且つ、売れた者同士が『そうそう』と身内で頷けるような雑談のようなものである。

ゆえに、これをアドバイスとは言わないと私は考える。

それはそうだろう。
承認欲求がほしいと思う頃をクリアしてきた人は、もう大したことをしないでも皆から評価されるのだ。
そんな人たちが評価を気にするなと言っても説得力に描ける。

だからこそ、私は言う。
初心者の内は評価を気にした方が良いと。

昨今、評価とは程遠い心無い誹謗中傷に近いものを口に出すものは少なくない。
心の弱いものは、そこで心を挫かれ折られることもある。

しかし、評価を気にしなければモチベは高まらない。

ゆえに評価は初心者が気にするべきだと思う。

自分の絵のどこが悪いのか、どこが良いのかというのは、
評価の中に生まれる言葉で気づく。
それだけに評価を気にするなというのは、良し悪しを理解する機会を失うことになる。

だが、何でも気にしてしまうのはいけない。
それは前述したように心を挫かれ折られるきっかけになるのだ。
大事なのは、どこに投稿して、そこの人たちの反応をしっかりと理解することにある。

反応してくれた人たちは、何で反応してくれたのかコメントを見たりすれば良い。
Twitterのようにリツイートしてくれるという事は宣伝もしてくれるくらいの評価はもらえているのだ。
そしてそのリツイートがまた他の人につながるわけだ。

いいねが少なかったりコメントがなかったとしても、自分で考える点は見つかる。
その絵は周りの趣向に合わなかったのかもしれないなど考えられる事はあるのだ。
例えば投稿する時間でも変わったりするのだから、次に繋げるものが気付く事が出来る。

そういった事があるように、評価は大事なものであり初心者ならば気にする必要のある要素と考える。

ならば、名の売れた絵描きが『評価を気にしないで描け』というのは、正しいアドバイスではないと言えるのではなかろうか。
私が仮に名の売れた絵描きならば、評価を気にするなではなく、
『評価を得るために絵を完成させろ』と言いたい。
描き終わるまでが一つの課題である。

なぜならば、
『何十回も描き直しがあろうとも完成させなければ評価は貰えない』
のだ。

大事なのは完成させて評価をもらうことだと、私は主張する。

絵描きだけではなくクリエイターに必要なのは評価である。
評価なくしてモチベは上がらず、評価なくして次作は生まれないのだ。