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2歳0歳育児中の小児科医が教育について悩んでみる

小児科医のうえだです。
フォローいただいたことから、きりんパパ医@失敗子育てさんを知り、記事を全て読ませていただきました。小児科医かつ同世代という共通点を嬉しく思うと共に、ご自身の失敗談を誰かのためにと世に発信できる勇気に脱帽です。
新年なので、改めて自分の育児を見直してみたいと思いました。ちなみに現在2歳娘と6ヶ月の息子の育児真っ只中です。

「高学歴の親」というワード

あまり自分のことを高学歴とかいう表現は好きではないですが、中学受験をしてそれなりの中高一貫進学校に通い、関西の旧帝医学部に進学した自分は高学歴にあたるのかなと思い、その前提で書かせていただきます。
「高学歴の親」というワードをネットで見かける時はあまりいい印象でないことが多いです。なので、常日頃「良くない高学歴の親」にならないように気を付けなければいけないと考えています。

子どもの将来に何を望むか?中学受験は?

よく「お子さんもお医者さんにさせたいですか?」と聞かれます。答えとしてはNOです。理由は単純で、私自身が医者という道を自分自身で決めたからです。医者の親が医者であることはかなり頻度が高いです。私の両親は医者ではなく、家系としても医者の親戚はほとんどいません。なので代々継がなければいけない職業でもないし、子どもが好きに選べばいいと考えています。
では「子どもを賢く育てたいか?」と聞かれた時、YESかNOで答えきれない思いがあります。そこについて少し触れたいと思います。
私は好きなことしか勉強しないタイプでした。だから、中学受験の時から大学受験まで一貫して苦手な社会の点数は良くなかったです。一方で好きな教科の勉強については楽しかったというのが正直な感想です。
夫は公文や中学受験というのは子どもを缶詰にして勉強させるイメージがあるようで少し批判的です。そこは地元の違い(公立と私立がどちらが強いかや中学受験する割合の違いなど)もあり、単なる考え方の違いだけではないと思うので、今後話し合いながら子どもの教育方針については決めていきたいと思っています。
ただ「勉強させる」状態になっているなら中学受験はさせなくていいという点では私も賛成です。公文でも、中学受験でも、その先も、させられる勉強はつまらないのは当然です。そのつまらないのに子どもを長いこと浸からせるのは酷だなと思います。
自分が中学受験をしてよかったことは、中学受験に向けた塾と受験によって進学した中学高校に、「学ぶことが楽しい」とする仲間にたくさん出会えたことです。一方で、成績の良さを期待されてつぶれてしまった人も周りに何人もいたので、本人が楽しくないのに必要以上の勉強をさせることに意味はないと考えています。
つまり、「子どもを賢く育てたいか?」の答えは、本人の楽しさがいわゆる勉強科目の中にあるのであれば学べる環境は作ってあげたい、そうでなければあえてそういう環境には置かない、というところでしょうか。

勝手に将来を決めない

上にリンクを貼ったきりん先生の記事に「宇宙飛行士なんてなれるわけがない。」「うちの子がお医者さんになれるわけが」という親の発言について書かれています。子どもに対してであろうと、大人間の会話であろうと、自分に関するワードって結構子どもの中に残っていると思うんですよね。謙遜のつもりだったり、大人の間の会話の流れでぽろっと言ってしまったり、私も気を付けないとなぁって日々思います。
子どものことだけでなく、大人ってなんとなくこれは無理だって考えてしまうこと多いですよね。現実的な考え方としてそういうのも必要な場面もありますが、子どもには今んとこ「なんでもできる」って思ってほしいですね。

2歳のワールドについていく

娘は2歳で今言葉が爆発する時期に来ています。もちろん正しい言葉を覚えてほしい気持ちはありますが、それよりも娘が頭の中で展開しているワールドに自分も入っていきたいと思っています。ただ、これが想像以上に難しかったりします。例えば、

「かえるがいっこ、そらをとんでましゅ。」

と言われたらどう反応しますか?つい、かえるは一匹だよーとか、空を飛ばないよーとかが先に浮かびませんか?
でもそれだと娘のワールドには入っていけないので、もっともっとワールドを教えてもらう返しをしないといけないなと思うのです。数え方はそこで訂正しなくても、絵本を読んだり、こちらが話す時に正しく言っていればいずれ直っていくのではないかと。
お絵描きでも同じです。青とは全然違う色でぐりぐりって描いたものを「これなーに?」って聞いて「うみだよ。」って言われた時、もはやこちらが試されていますよね(笑)オレンジだったら「おひさまがしずむときのうみかな!?」とか言えますが、何色でうみを描かれても何か返せる想像力が欲しいなって思っています。

毎回あまりまとまりがないですが、深夜のつぶやきでした。
たまに育児について書いています。ぽちずかんというLINEアプリもぜひご覧ください。小さいお子さんの好奇心をくすぐります。


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