【体験記】AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイトに合格しました
先日、ソリューションアーキテクト - アソシエイト試験(以降SAA)に合格しました。
実際に受験してみて「あーもっとこうすればよかったな」と感じた部分があったので、今後受験される方が同じ轍を踏まないように書き残してみます。
ソリューションアーキテクト - アソシエイトとは
AWS認定試験には基礎コース、アソシエイト、プロフェッショナルの3つのレベルとがあります。
それぞれ基礎コースが6ヶ月以上、アソシエイトが1年以上、プロフェッショナルが2年以上の実務経験を持つ人を対象にした試験です。
(ただしあくまで目安なので実務経験がほぼなくてもいきなりプロフェッショナル資格を受けてもOK)
今回僕が受けたSAAはアーキテクト分野のアソシエイト資格です。
公式サイトには以下のように「認定によって検証される能力」と「推奨される知識と経験」が定義されています。
ざっくり言うと「AWSのベストプラクティス(AWS Well-Architectedフレームワーク)に則った上で、顧客の要件を満たす最適なソリューションを選定する能力を証明する資格」といったところでしょうか。
因みにこの「AWS Well-Architectedフレームワーク」は以下の5本柱で構成されていて、このフレームワークに則った回答をすることが求められます。
受験当時のスペック
因みに受験当時(2021年2月)の僕のスペックはこんな感じです。
・IT業界での実務経験は4年くらい
・AWS実務経験は半年程度(趣味で触っていた期間を含めると1年くらい)
・クラウドに関する超基礎的なところは理解している(IaaS, Paas, SaaSなどの違いを説明できる)
・主に使うサービスはEC2, RDS, S3, Route53, Lambda, CloudWatchなどベーシックなソリューションは一通り触ったことがある
・基本情報(FE)は持ってる。
AWS実務経験も自社で使っているサービスのお守りをしていたくらいで、新規構築はほとんどしたことないです。SAAを受験する人の中央よりは下のスペックなのかなという自覚です。
勉強方法
まず勉強方法は「書籍で体系を理解した上でひたすら練習問題、細かいソリューションのポイントはBlack Beltで理解」っていう王道パターンです。
①書籍
使ったのは定番「AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト」です。
AWSのサービスに関する書籍はたくさん出ていますが、先述の「AWS Well-Architectedフレームワーク」に則った解説がされていることが重要なので、ここは試験用のテキストを使うことをオススメします。
因みに2020年のSAA試験改定(SAA-C02)に合わせて改定第2版が出ているので今から買う人はできれば新しい方買いましょう。
僕が受験するときはまだ出版されていなかったので第1版に載っていない範囲は別途調べて学習しました。そんなに追加・変更された箇所は多くないのでこれでもいいと思います。
②練習問題
僕は2種類を使いました。
1つ目は「AWS WEB問題集で学習しよう」というサイトです。
問題に対して選択肢が複数表示され、適切なものを選択するとその場で正誤が分かるのでちょっとしたスキマ時間にできるのがいいです。
有料ですが90日で税抜4,280円(2021/5/16時点)と僕はお得だなと思いました。
因みにここSAAの練習問題数が1,000問超え(#1~#146 それぞれ7問ずつくらい)と1からやっていったらかなり時間をめちゃめちゃ時間がかかります。
この点については色んな方がコメントしていますが、「#80~#146だけ」やれば十分です。
#1~#79くらいまでは本番の難易度よりだいぶ易しめなので本的な知識の振り返りにはいいかもしれませんが、限られた中で本番に近いレベルの練習問題をこなして合格に近づくという目的においては向いてないからです。
ところが僕はそんなことはつゆも知らず、愚直に#1から順番に進めていって#79まで辿り着いたくらいでそんな意見を目にしてしまいました…(下調べちゃんとしよう)
2つ目は「【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)」です。
こちらは1つ目の練習問題とは違い、難易度高めの問題を中心に構成されています。
実際に本試験と比較するとこのUdemyの模擬試験の方がかなり難易度が高かったので、この難易度になれると本試験では「えっこんな簡単な問題でいいの?ありがとうございます〜!」と感謝すら覚えるのでオススメです。
難易度が高い問題に慣れてもらうことが目的だそうで、この模擬試験の正答率が70%未満でも本試験に合格できる方は多いようです。
因みに僕はこの模擬試験の正答率が66%くらいでしたが合格できました。
③AWS Black Belt Online Seminar
通称Black Belt。多分格闘技でいう黒帯的な意味です。
AWS Japanで働くソリューションアーキテクトの方がソリューションについてとても詳しく解説しているセミナーです。
例えばCompute関連のサービスではこんな感じ。
スライドでまとまっていてめちゃめちゃわかりやすいのと普通に読み物として面白いので、書籍や練習問題で全体的な理解をしながら、スポットで「EC2について詳しく解説見てみるか〜」と休憩がてら読むのがオススメです。
受験してみての感想
1000点満点で合格に必要な最低スコアが720点のところ、結果は760点というまあまあギリギリのラインで合格しました。
実際に受験してみて、あ~こうすればよかったなというポイントを3つほど。
①それぞれの違いを図とかでまとめればよかった
AWSには膨大な数のサービスがあります。
例えばストレージに関するサービスだけでも、EBS、EFS、S3など複数あり、更にS3の中にも用途に応じたストレージクラスがS3 標準、S3 Inteligent-Tiering、S3標準 - IA、S3 1ゾーン - IA、S3 Glacier、S3 Glacier Deep Archiveなど…。
それぞれには適した用途があり、要件に応じて適切なソリューションを選択する必要があります。
例えば「アクセス頻度は低いが、必要に応じてすぐに取り出したい。重要なデータではないので可用性を犠牲にしてもいいのでコストは抑えたい。」という要件であればS3の「S3 1ゾーン - IA」が採用されるでしょう。
こういったサービスの特徴をそのまま覚えようとするとかなり大変なので表とかでまとめる(もしくはまとめてあるものを拾ってきて比較しながら理解する)、というやり方を取ればよかったなと思いました。
やはり文章で読むよりビジュアルで覚えた内容の方が定着率がいいと個人的に思っています。ただ面倒くささが勝ってやらなかったんですが、スコアがかなりギリギリだったのでやっぱちゃんと理解できていない部分があるなと感じました。
②下調べはちゃんとしよう
これは先述の「AWS WEB問題集で学習しよう」での後悔。
多くの方が「#80以降だけやればいいよ」と書いているにもかかわらず、全く調べもせずに#1からやったせいでだいぶ時間をロスしました。やはり先人の知恵は大事。
③テストセンター受験がオススメ
SAA試験はオンラインで自宅から受験することも可能なんですが、Pearson VUEのテストアプリケーションの不具合報告がかなり多いです。
因みに僕もその不具合を引き当ててしまい、試験開始前に行う試験官とのチャットのやり取りでアプリケーションがフリーズ、再起動して何度か試すも結局その日は受験できず…という状況になりました。
結局僕はテストセンターでの受験を予約して会場試験で受けました。
試験日に向けて最終調整したのにトラブルで受けられないとなるとめちゃめちゃモチベーション下がります。
できれば最初からテストセンターにしておくなと今なら思います。
因みにオンライン受験だと手元にメモ用紙すら置いておけませんが、テストセンターだとメモ用紙が使えるので図を書いて問題を整理できるのもポイントです。
まとめ
SAAは試験範囲がかなり広く、AWSのサービスを幅広く勉強できるので良い試験だなと思います。資格自体の認知度も割とあるので「SAA持ってる」と聞くと基礎は理解してるんだなと評価してもらえるんじゃないでしょうか。
インフラエンジニアだけでなく、アプリケーションエンジニアもAWSの各サービスを理解することで要件に対して適用できるソリューションの幅が広がるので是非学習してみることをオススメします。
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