見出し画像

『魔女の宅急便』とジブリ映画の不思議

ジブリ映画はその作品を観た時の自分の年齢で感じ方が異なるようにできていると思う。

年齢、その時の立場、これまでの経験など様々な要素が映画への印象に大きく作用してくるのだ。

今日は金曜ロードショーで『魔女の宅急便』がやっていた。14歳のキキが独り立ちし、さまざまな経験をし成長していく物語だ。

子供の頃は、自分も空を飛びたいとか、しゃべるねこを飼いたいとか、ファンタジー的要素が大好きだった。

中学生くらいになると、キキが1人で頑張る姿に共感し、自分も頑張ろうと感じるようになった。

そして大人になった今も、この『魔女の宅急便』から新たに感じることがたくさんある。

キキの頑張りがちょっと空回ってしまうこと、街に着いた夜のホームシック、とんぼとキキの絶妙な距離感や初恋の感覚、周りの大人の優しさ…

キキは頑張ることに必死だけど、その影にはたくさんの人がいて、支えてくれるから頑張り続けることができるのだ。

そんな存在に最初は気付かず頑張るキキが懐かしくて愛おしくなるし、周りが見えないほどの一生懸命さを持てる年齢であるキキが羨ましくもある。

子供の時には自分のまっすぐ前しか見えていないけど、大人になるに連れて周りの様子が鮮明になっていく。

その感覚を、映画を観ながら実感として感じられるようになっているのがジブリ映画だと思っている。

やっぱり、宮崎駿監督は天才なんだ。と、ジブリを観るたびにに思わされる。

同じ作品なのに観るたびに違う発見があり、まったく違う感想を持ったりもする。

昔観たけど最近観ていないジブリ作品があれは観てみてほしい。きっと、昔は見えていなかったものが見えてくる。

作品の中の誰かに、自分が映っているような不思議な感覚になれるのがジブリ映画だなと、そんな風に思っている。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?