フリーランスのメリット・デメリット
フリーランス(個人事業主)として働いていた 8 年半の間、個人的にも社会的にも様々なことがありました。
それらも踏まえ、私が感じたフリーランスのメリット・デメリット、良かったと思ったこと、辛いと思ったことを書いてみようと思います。
フリーランスのメリット
①時間的な束縛がない
フリーランスと聞いて最初に思い浮かべる人も多いと思いますが、出勤時間や終電に縛られることなく、1 日を自由に使うことができます。
極端な話、納期さえ守れば何でも OK です。
②仕事場が決まっていない
かつては「ノマド」という言葉でも話題になりましたが、お客との契約で限定されない限り、仕事をする場所も自由に選ぶことができます。
今日は自宅、明日は喫茶店、明後日はレンタルスペース・・・なんて働き方も可能です。
ただ、自分の仕事内容が第三者に見られてしまう危険性もありますので、その点については十分に気を付ける必要があります。
③生活費の一部を経費にできる
もちろん常識の範囲内にはなりますが、水道光熱費や携帯料金、家賃などの一部を経費として計上することができます。
私の場合、水道光熱費は、自宅の総床面積に占める仕事場の割合、携帯料金は総通話時間に占める仕事での通話時間の割合から算出していました。
フリーランスのデメリット
①社会的な信用がない(低い)
フリーランスには会社という後ろ盾がありません。それは、社会人として信用することに対するリスクが、通常よりも高いことを意味します。
言葉は悪いですが、どんなに小さい会社でも、「会社として経営している」という最低限の信用を相手に与えることができます。
しかし、フリーランスの場合はそういった信用がないので、クレジットカードやローンなどの契約ができない場合があります。
可能だとしても、過去 3 年分の確定申告書の提出を求められたりします。
ですので、事業用のクレジットカードを作ろうと思っている方は、独立前に作成しておくことをお勧めします。
②生活リズムが乱れやすい
メリット①の裏返しになりますが、時間的な束縛がないので、気を付けないと昼夜逆転した生活になったりします。
また、残業時間という概念もないので、働きすぎて体調を崩したり、過労で倒れたりするリスクもあります。
③社会的な補償・補助が少ない
会社員の場合、社会保険料を会社が折半してくれたり、病気やケガで休職した時の傷病手当金、会社を辞めた時の失業保険などがありますが、フリーランスにはそういった制度がありません。
(新型コロナにかかると、傷病手当金が出るところもあるみたいですね。)
これに対する不安は、再び就職するまでずっとありました。
フリーランスで良かったと思ったこと
①天災の影響がほぼない
雨や雪で交通機関が乱れると、出社や帰宅に影響が出ますが、自宅で仕事をしていれば、それらの影響を受けることがありません。
なので、雪や台風の予報が出ても、通勤の心配をする必要がありません。
②子供の夜泣きに対応できる
仕事の時間を特定しないことが前提になりますが、子供が小さい頃、夜に仕事をしながら、夜泣きしたら対応し、奥さんが起きたら寝る・・・という働き方をしました。
これで、奥さんの睡眠時間を確保できたので、昼間はゆっくり寝ることができました。
③子供のイベントに参加しやすい
子供が幼稚園に入ると、月 1 回のペースでイベントがありました。
有給を取れば済む話ではあるものの、毎月必ず取れるか・・・と言われると、なかなか難しい場合もあるかと思います。
もちろん、フリーランスとはいえ、仕事の都合がつくかどうか次第ではありますが、会社員よりは参加しやすいのではないかと思います。
フリーランスは辛いと思ったこと
①取引を始めるまでが大変
これはデメリット①に起因しますが、相手が法人の場合、そもそも相手にしてもらえない場合があります。
特に、事業を始めたばかりの頃は、フリーランスとしての実績が無いので、話を聞いてもらう機会を作ることすら困難でした。
また、いざ業務委託基本契約を・・・という段階になって、「法務から『個人との契約は不可』と言われました」というパターンも少なくありませんでした。
「個人なら、いざとなれば夜逃げとかできちゃうしね」というようなことも言われたこともあります。
悲しいことではありますが、これがフリーランスに対する企業(特に大手)の認識なのかもしれません。
②安さを前提にされる
これは非常に苦労した部分ですが、仕事を安く受けると、その分多く仕事をこなすことが必要になります。
しかし、自分しかいないので、数には限界があります。
また、安く受けているので、外注しようとしても安すぎて受けてもらえない・・・というようなことになったりもします。
実績作りのために、最初のうちは安めに受けるのもアリかもしれませんが、余程効率よく処理できるような仕組みがない場合は、安易に安く受けると、後々自分の首を絞めることになりかねません。
フリーランスは、誰にもベストな生き方という訳ではありませんが、人や環境によってはとても適していると思います。
また、フリーランスになったら、一生フリーランスとして生きなくてはならない・・・という訳でもありません。
その時その時に合わせて、ベストな選択をしていけばよろしいかと思います。
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