【簿記1級】償却原価法とのれん償却

Q.
外貨建の有価証券(償却原価法)と在外子会社のれんの償却の処理に共通することは何か。

A.計算過程で2つの為替換算レートが混在すること。

会計処理の内容は、以下の二つに分解できる。
①本体価額の変動 ②為替レートの変動

①は償却額としてPL計上されることから、期中平均レートで換算される。
②はBS科目の変動に関わるものであるから、期末レートで換算される。
それぞれのレートで換算すると差額が生じることから、両者の整合を取る必要がある。

為替による変動額 = 当期末残高 - (前期末残高 - 本体価格の変動額)
このように②為替レートの変動の方を差額として算出することで整合を取る。

Point
 減価償却費も資産の償却に関する処理であるが、時価評価しない(①の本体価額の変動について考慮する必要がない)ことから、本記事のような処理は必要ない。

償却を行うことに加え、本体価額自体も時価変動する場合の考え方である。

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