ヴァーチャル・ヴァルネラビリティ

「しょうがないにゃあ……いいよ」

『N9koc0』は上目遣いで僕に囁くと、煽情的な有料コスメティック装備を脱ぎ始めた。
僕はハイエンドVRスーツがもたらす肢体の感触を想像し、息を呑む。privateエリアの片隅で二人きり。見咎める者はいない。
『N9koc0』が笑いかける。悪戯っぽく八重歯をのぞかせて……。

もう限界だ!僕は全身の装備を外して彼女の身体<アヴァター>に迫った……その時!

「痛ッ!」

突然の激痛!僕は反射的に下半身を見て、青ざめた!

「Shhhhh!」

股間にワラスボめいた凶悪な怪物が食らいついているのだ!

やられた!これは装備インタフェースの不具合を利用してVRスーツのファームウェアを侵す悪質ウイルス!激痛から逃れようとスーツを脱ごうとするが、ロック機構が解除不可!身代金要求ダイアログが視界に出現!人質は僕自身!

「ウワーッ!」

「アッハハ、ちょろすぎィ!」

『N9koc0』が嘲笑する!

【続く】

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創作行為の訓練をしなければなりませんが、できていません。
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